世界の音楽 - シンガポールの音楽について
3月4日に、AmPmの新曲 “Is This A Game”をリリースしました。この楽曲は、マレーシアのシンガーソングライターTalitha.と、シンガポールのトラックメーカー Evanturetime、そして私たちAmPm曲ではおなじみのChocoholicと制作した楽曲になります。
前回は、マレーシアの音楽について簡単にご紹介しましたが、今回はシンガポールの音楽について書いていきたいと思います。
| はじめに
シンガポールは、東南アジアに位置し、シンガポール島及び60以上の小規模な島々からなる共和国国家で、アジアの中でもトップクラスの教育・金融・人的資本といったビジネスの根幹を担う部分が高水準にある国一つです。
公用語は、英語・マレー語・華語・タミル語となっており、主に中華系、マレー系、インド系の民族が共存する複合民族国家となっています。
前回のマレーシア同様、民族ごとの異なるコミュニティが形成されながらも、世界有数の国際都市の一つでもあることから、欧米の文化・情報も日常的に入り混じったダイバーシティの先進国と言えるかと思います。
| シンガポール人が使う音楽サービス
ストリーミングサービスが中心で、Spotify、Apple Musicのみならず、KKBOX、JOOX、TIDALだけでなく、Androidユーザーを中心にインドの音楽サービスGaanaもユーザー数を伸ばしつつあります。また、アメリカに拠点を置く、ラジオやポッドキャストのネット配信を行うTuneInも人気のサービスの一つです。
| 新しい可能性 “Gentle Bones”
シンガポールのアーティストはとても大変です。なぜなら、リスナーの多くは日常的に英語を使い、中国語も駆使するので、違和感なく“欧米のアーティスト”や中国・台湾等が歌う中国語の楽曲も聴きます。そのため、シンガポールのアーティスト達は常に世界のアーティスト達との戦いが待ち構えているのです。
まず始めに紹介するのが、1994年生まれのシンガーソングライター“Gentle Bones”。彼は10才から楽曲作りをスタートし、11才の頃にはYouTubeで自分の音源をアップするなど、早くから才能の片鱗を見せていました。2015年にはUniversal Music Singaporeとの契約を勝ち取り、アーティストとして活躍する一方、世界での有数の大学、南洋理工大学に入学し、アーティストと学生という二足の草鞋を履きながら、活動をしています。
彼のミュージシャンとしての“在り方”が、シンガポールのアーティスト / クリエイターに多くの可能性を指し示しています。本来であれば、先に彼の音楽を紹介すべきでしょうが、TEDxでの登壇の様子がありますので、こちらをご覧いただくことで、シンガポールのアーティストがどういうものであるか概要が掴めるかもしれません。
| 男女混合エレクトロポップバンド “Disco Hue”
シンガポールのアーティストでは数少ない男女混合バンド“Disco Hue”は、その名の通り、Discoサウンドをベースに、バンドならではのグルーヴ感の加わったアーティストです。AmPmでも一緒にコラボ作品をリリースした、brb.のメンバーAuzaie Zieも、Disco Hueのメンバーの一人でもあります。
80sの懐かしさがありながらも、しっかりと現代的なサウンドに仕上がっており、少し暖かな空気が感じられる夜のドライブ等で聴くのが似合いそうなアーティスト。楽曲を聴いているだけで楽しげになるアーティストって、最近少ないように思います。心のワクワク感を刺激する素敵なバンドです。
| シンガポールの覆面アーティスト“Jasmine Sokko”
厳密に言うと、覆面ではなくマスクを着用した女性アーティスト“Jasmine Sokko”。シンガポールのお国柄なのか、ナチュラルというかオーガニックな雰囲気のアーティストが多い中、世界観含めてしっかりと作り込まれた数少ないアーティストの一人です。サウンドだけ聴いていると、どこの国アーティストか分からないくらいボーダレスな世界水準のトラックに、彼女の少し儚い声質が混じり合い、良い塩梅のダンスポップなサウンドを聴くことができます。
そんな中、ミュージックビデオではやはりアジア人のアイデンティティを最大限に活かしたオリエンタルな雰囲気の世界観が満載の映像が多く、聴くだけでなく、観て楽しめるアーティストの一人とも言えるかと思います。
| シンガポールのアーティスト達を集めたプレイリスト
3組ご紹介しましたが、前回ご紹介したお隣の国、マレーシアとも違う空気を感じることができるアーティストが揃っているかと思います。
プレイリストにまとめているので、マレーシアのプレイリストと共に聴き比べてみながら、お気に入りの楽曲やアーティストを探してみてください。
さて、次はどこの国アーティストを紹介しようかな。