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9Roses  【し】 しあわせを見つけるメガネ持っている?ないならこれをかけてごらんよ

人って自分が見たい・知りたいものに目がいくし、信じていることを補強する出来事を、集めて回る癖があるように思う。

推しの情報なら、どんなにささやかな記事や写真も目に入ってくる。
そういう類のことならば、心はずむ瞬間をもたらしてくれそう。

けれども、「自分は運が悪い」と思っている人は、他の人ならすぐに忘れてしまうような出来事まで、全てを記憶に刻んで、「やっぱり自分は運が悪い」と信念を強くしている、なんてことも。

・自分は愛されない
・人から嫌われている
・何をやってもうまくいかない
・・・
似たような思い込みは、きっとたくさんある。

もし、無意識的な思い癖が、あなたにとって悪い方に働いているとするならば、そして、それに薄々気づいているのならば、メガネを掛け替えるように、しあわせメガネをかけてみるのはどうだろう?

なんでもないありきたりな日常を、虫眼鏡をかざして貴重な虫を探すように、しあわせメガネでいつもの風景に潜むしあわせを拡大して、発見するのだ。

そんなの1つもない、なんて簡単に言わないでくださいね。
例えば、「ただいま」と言って「おかえり」と返事が返ってくること、隣にいるペットの温もりを感じられること、食べたいと思うものを希望通り食べられること、寒い一日を過ごした後の暖かいお風呂…
一つでも、そこにあることに気づけたら、あとは、ここにも!あそこにも!と、どんどん発見できるはず。
しあわせメガネが、冷え切って凍りついた心の氷を、少しずつ溶かしてくれるかもしれませんよ。
 
不幸だ〜という思い込みを払拭したいあなたには、この本を。

「信じてみたい幸せを招く世界のしるし」 米澤敬/著 出口春菜/画 創元社

創元社さんは、個性的で素敵な本をたくさん出しておられるのでスキ。
ページを捲るたびに現れる、繊細で優しい色合いのイラストを眺めるだけで、うっとり。

この本によれば、
・手袋を落とす
・手紙を汚す
・本が落ちる
なんてものも、しあわせのサインなのだとか。

本を買って間もない頃、私たち母娘お揃いで、指先に血豆を作ったことがありました。
ハサミの取っ手部分に指をはさんでできた血豆は、ズキズキ痛むし、普段だったら、「あ〜あ、ツイてない」と思うところ。
だけど、これもまた、しあわせのサインの1つだとこの本で知っていたおかげで、「これはいい兆しなんだよ!」と、血豆ができた指先を二人で並べて、記念写真を撮ったのでした。
 
一見ツイてないように見えることに、違う意味があるかもしれないと思ってみる。
いろんなメガネを、かけたり、外したり。
そこから、世界はさらに広がり、人はやさしく、しなやかに、そして、たくましく生きていけるのかもしれない。
そうでありますように。

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