モラハラと彼氏といじめ

彼はいい会社の営業マン。
いわゆる、仕事できる男だ。
きちんとした、人間だと思っていた。

彼とはグループ会社が一緒で、
知り合い、
恋人となった。

「メロンちゃん、今晩ご飯行かない?
このお店の味好きかな?大丈夫かな?」
「よかった。気に入ってもらえて」だった。
優しい彼氏だった。

しばらくして、名前が【メロンちゃん】から【お前】に変わっていた。

その後、ちょっとした、すれ違いがあり、
「ごめんね」と謝った。
確実に私がわるいわけではないけど、
なんとなく、その場をおさめるために言った。
彼は
「その話は今晩居酒屋でしよう」と言った。
個室の居酒屋で待ち合わせた。
もう、普通に楽しく話せると思っていた。
なぜか、私の謝罪が一時間半続くことになった。
「すみません…ごめんね…ごめんなさい」
私は90分、ずっと頭をさげていた。
「お前何がよくないか、わかってんの?」
彼は言った。
正直、今もなぜだか、わからない。
とりあえず、彼の不機嫌はおさまったようで、帰りはカラオケでご機嫌だった。

その後、何かしらと、つっかかるようになってきた。

ときには、
「今日の服装気に入らない。
スーツかワンピースにして、
それともう少し痩せて、恥ずかしいから」

「うっせ」
「殺すぞ」

食事に行った先で、帰りに急にいなくなった。
最初、私は彼を路上で探していたが、まかれたなと気づいた。電話したが、着信拒否だった。

帰り道、彼だけ一人タクシーに乗って帰ってしまったこともあった。
私は知らない場所で一人で立ち尽くし怖かった。
電話したが、着信拒否だった。何をしたというのだろう。
だんだん、彼が怖くなってくる。

温泉旅行に行った時、胸ぐらをつかんで、デコピンしてきた。
地味に怖く痛かった。
彼は笑ってた。

それから、デコピンはカラオケや居酒屋などでしばしばやられた。
小さいことだか、かなり痛い。

居酒屋に行ったとき、店員さんが、私のネイルがかわいいと言ってくれたので、ありがとうございますと返した。
彼は「うるさい。調子にのるな」と小さい声で強く怒鳴った。

私はだんだん、彼といるのが、怖くなった。

いつの頃からか、外デートが増えていた。
「オレ、引っ越ししたんだ」
「えっ!?どこに?」
「おしえない」
だった。

いまだに彼の家はわからない。
もう、わからなくてもいい。
少し解放感があった。

これが、いじめ、
今の、モラハラとでもいうのだろうか?

私の心はかなりいじめられた。
新しい彼女の存在も考えていたのだか、
そうでもないらしかった。

ただのストレスのはけ口のいじめだった。
余計にたちが悪い
これが、今のモラハラなのだろうか…

LINEはうるさいと怒鳴られる
平気で三日間は既読スルー、
未読スルーされる
自分からのLINEの返事は5分と待てない

帰り道はタクシーに乗せてもらえず、
一緒に1時間歩いて帰った。
デコピンされながら。

「もうすぐ、クリスマスだな。
 プレゼントなにがいい?
 寒いから何かあったかいものがいいかな?
 気に入ったのあったら
 ネットで注文しときなよ。
 あとで現金で支払うから」
「オレはこの財布がほしいな」
「いいよ。ネットでたのんどくね」
「おう!」
これが、彼からの最後のラインだった。
いつものプレゼント交換なので、
ネットでみかけたダウンがいいなあと思い、
彼に送った。
「いいよ、OK」だった。

商品と請求書が届いた。

彼からの返事はない。

私は行く宛のない財布と、
どうしていいかわからない
ダウンを抱えて悩んでいる。
いったい、なんだったんだろう…

もう、あいたくない。
私がこわれてしまう…。
終わってよかった…。たぶん。
人は一瞬にして、人を殺す力を持っている。
私の心は死んだ…
ますます闇は深くなる

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