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上司を推す技術

これは私が人生で初めて"推し活"をしたときの記録です。そしてストックマークアドベントカレンダー 7日目の記事です。

ストックマークでエンジニア・技術広報を勤めております安藤(@ampersand_xyz)と申します。よろしくお願いします。


あなたの人生に推しはいますか?

昨今、SNSや周りの友人などを眺めていると"推し"という存在を持っている方が非常に増えているなと感じます。

しかし、"推し活"をしている人々の情熱や楽しさをある種羨ましく思いつつも、自分はなかなかそういう夢中になったり、応援したい存在というものについて今ひとつピンと来ないまま日々を過ごしていました。

この人がいたから仕事を続けてこられた存在

ストックマークに入社して、ちょうど1年が経とうとしていますが私が入社当初というかタイミング的には直前ぐらいからあまりにもお世話になりまくってくるチームリーダーの@tsukkeeさんという方がいます。

入社時に「技術広報がやりたいです」という自分のわがままで始めさせてもらった手探りで始めだした業務にあらゆるサポートや励ましをしてくれ、技術の説明をさせれば懇切丁寧で色々な技術につよつよ、議論が発散しそうになってしまったときは柔らかにまとめてくれる、締めるときはきちんと締めてくれる、そして誰に対してもそういった姿勢であり、どんな場面でも非常に紳士というすごい存在です。

これはマジなのですが、@tsukkeeさんがいなかったら恐らく自分はとっくに挫けてただろうなと思います。

さるVue Fes Japan2024にて「社のメンバーでもCFPを出そうぜ」というムーブも率先して行ってくださり、そして見事採択されLT登壇をされることになったのです。

すごい、強すぎる。祝いたい、応援したい。参加メンバーみんなで応援をできるようにしたい。

そうか、これが推し活をするという気持ちなんだ。今こそ登壇の舞台を"推す"しか無い…!!

作ろう、人生で初めての「推しうちわ」

ここからがタイトルにある上司を推す技術についてです。
つまり「推しうちわの作り方」です。

Google検索ってすごいんですよ、何でもでてくる

検索をすれば大体のことはでてきますが、実際にやってみて初めて分かったこともたくさんあったので、誰かの知見になれば幸いです。
なおこの先のネタバレになりますが結構色々と失敗しているという話なので、他山の石としていただければと思います。

手順1 : 材料を買う

 大きめの100均やハンドメイドの店などを探しておきましょう。店舗によって意外と取り扱いの幅が違うので、ここはあらかじめネットで商品取り扱いがありアクセスしやすいお店を検索しておきましょう。

あと、至極当たり前のことですが材料は多めに買っておくのがオススメです

安心のダイソー

手順2:型紙に合わせてデザインを作る

購入したうちわのサイズに合わせてデザインを作ります。今回はこちらの配布テンプレートを使わせていただきました。ありがとうございます。

今回、会場参加するメンバーは4名なので推しうちわのデザインも4つ分作ります。

やるぞ!!!

しかし、学生時代に「ノートをまとめるセンスが無い」「メモが無骨すぎる」などの惨憺たる評価をほしいままに、およそ女子が得意とする”デコ”の才能が全く無かった自分には結構ハードルが高いな…ということを始めてから気づきましたが、決めたからにはやるしかねぇ。
そういう そもそも才能がない部分はインターネット検索を駆使してカバーします。これが力だ。

いくつかのサイトを検索したところ 表面に推す対象の名前や写真、裏面にしてピースやウィンクなどのしてほしいことを載せるという構成がオーソドックスなのだそうです(諸説あり)。

よく見かける「ピースして」とかいうアレですね。
エンジニアである上司にしてほしいことといえば…、LGTMですね。

いや、ちょっと待て

こうだな

上司に対する言葉遣いを誤ってはいけません。

さて、もう「○○して」系のうちわをこれ以上重ねるのもなんなので、別のバリエーションを考えます。

@tsukkeeさんは冒頭の方でも述べた通り、非常に技術力の高いエンジニアでもあり、PRではよく適切なTypeScriptの記述方法についてご教示をいただいています。Vue Fes Japan 2024の登壇内容もVue SFCのtemplateでTypeScriptの型を活用しようというタイトルなのでTypeSafeに思いを馳せてデザインします。

〜〜しか勝たん、みたいな表現もよく聞く。多分こういう使い方であってると思う。

デザインというか文字装飾の引き出しが2つ目にして早くも尽きてきました。

よくわかんなくなってきた

なんていうか…とにかく型をちゃんとするということを重視していた…この頃の開発はたしかそういう感じだったし…登壇内容もそういう内容だったから…。

さて、3つできたのであと1つ…。最も大事な「誰を」推しているのかわからないので、本人のアイコンを据えさせてもらった形のものを作っていきます。

https://twitter.com/tsukkee/photo

プロフィールから画像はXから拝借します…と、ちょっと背景とキャラクターをきれいに切り抜きするのが難しそうということに気づいたため白地ベースで作ることを検討します。

なんか@tsukkeeさんがオフィスに持ってきていたキーボードがゲーミング的な輝きを放ってた気がしたので(なぜ人間はキーボードを七色に光らせるんですか?)、ゲーミング的なカラーにして、レイアウト的にキャッチフレーズを付けたかったのでつけさせてもらいました。

本人が言ってたので

流石に裏面のバリエーションは考えきれなかったので、Vueのロゴを貼ってVue Fesの雰囲気に合わせていくことにしました。

Vimは@tsukkeeさんの推しエディタ

さて、次の手順からいよいよ物理的な作業に突入していきます

手順3:デザインを印刷する

グラフィックソフトではcm単位でのレイアウトを行いCYMKカラーにして作業を進めておきます。
保存した画像を等倍でプリントするフェーズです。

色々な段取りに手間取ってしまってこの段階でイベントの前日になったため、コンビニプリントを使うことにしました。
ネットプリントに画像を登録し、再最寄のコンビニであるLA●SONさんで印刷を行います。
が、いざやってみたらLAWS●Nさんのコンビニプリントではなんか単純な等倍印刷の出力が無いんですよね。用紙に合わせた拡大印刷か、何故か登録した画像を1枚の用紙内に一覧で並べるタイプの印刷パターン(いつ使うんです??)しか無いことを知りました。なんで????

これ自分が単にLAWS●Nさんの印刷の仕様を把握してないだけだったら申し訳ないのですが、うまく調整する方法が見つけられなかったため、とりあえずもうあるがままに印刷をすることにしました。

なんか微妙にでっかくなったり
なんか微妙に小さくなったり

教訓としては、あまりにも当たり前なんですが時間に余裕を持って準備をして、キンコーズとかで印刷したほうが良いですよ、という話です。

手順4: デコをやっていく

印刷段階で早くも1敗していますが、気を取り直してデコレーションしていきます。本番はこっからですよ。

素材たち。もっとバリエーション豊富なシールとか沢山買うべきだった。
正直4つ分作るにあたってこの量は心もとないのでもっと用意したほうが良いです。
あと♥のシールは使わないのがビジネスマナーだと思ったので使いません。各位の解釈で調整してください。

構想としては

  • デザイン図像をカットする

  • ホログラムシートにON

  • 粘着部分が使用できるようにホログラムシートをカットして、うちわに貼り付けつつ図像をキラキラにする

こういう目論見です。図像を切っていきます。

作業中にルンバが突っ込んでこないように止めておくことも重要

ホログラムシートを剥がして、ファッ…と紙を乗せます。表に出したい面を接着側にします。

ファッ….
っっつあぁああーーー穴ァーーーーー!!!!!

このダイソーのホログラムシートなのですが、一定のペースで均一に剥がさないとすぐ粘着が剥がれてホロ側に穴があきます。かなりテクが必要と感じた手順です。オブラートのほうがまだガッツがある。可能であれば2名以上でこの作業をやれる体制を整えたほうが良いです。

ファッ…したあとは剥離シートと粘着シートをいったん戻して、

穴空いたところが見た目ガビガビになる

粘着部分の余白枠を取って、カットしてうちわに貼り付け!

キラキラがくっついたぞ!!

しかし、気づいた要素として、縁取りをきれいにしないとなんかイマイチ感が出てしまうということです。

床汚な

いっそのことホログラムをカットせずに貼ってしまう方がキレイに仕上がるのでは?と思い至りました。

そしてなんか盛大に右側にズレたし上の部分どうすんのという状態になった

ホログラムシールの大きさがうちわより小さい場合、貼りきれないところが出てきてしまうんですが、直線であればホログラムシールを端からちょうどいい大きさにカットして、貼り付けてから周りの余った部分をカットすれば良いので、割とリカバーは効きやすいです。

また、貼り付ける場所がズレてもシールなどを貼るデコ要素を入れる余白ができた、みたいな気持ちで捉えればOKということに気づきました。
うちわ作りはライブ。多分ライブに行く本番よりもかなりライブだと思います。

リカバーできた、つもり

しかし、印刷サイズがズレてしまったことでだいぶままならないレイアウトのものが出てきてしまいました。@tsukkeeさんのアイコンを据えたうちわです。もっとも大事なうちわといっても過言ではないのに。

ままならないレベルの余白

うーん、しょうがない…なんかレアリティの高い英霊みたいにしとくか…

グランドなオーダーをしてそうなやつ

画像と星のデコシールだけではまだちょっと寂しいので、わさわさしたキラキラのアレを周りに這わせていきます。

このキラキラわさわさはモールっていうらしい

が、なんでも瞬間でくっつけてくれるアロンアルファ様ならこういうのもいけるっしょ!と思っていたのですが、接地面積が少なすぎ&撥水性が高すぎるため接着剤では難しいことが判明しました。
この問題を解決してくれたのが両面テープです。

これを
こういう感じで貼ってキラキラわさわさテープを作っていきます

両面テープで貼り付けるのは恐らくはかなりベターな方法のひとつになると思うんですが、収納時にベタベタが周りにくっつく事があるため注意が必要です。100均で材料と一緒にうちわカバーを買っておくことをおすすめします。買えばよかった。俺みたいになるな。

あと、このモールなのですが1本あたりの長さが大きめサイズのうちわの外側の1.6周分ぐらいしか長さがありません。複数枚作るときは多めに買っておきましょう(2敗)。

この段階で推しうちわ界に何らかのルールが有ることを知る

知らないことが世の中には沢山ある

縦横はみ出してはいけない。光に反射するようなキラキラした装飾は禁止。モールで縁取りしてはいけない。なんてこった数え役満です。

しかし、@tsukkeeさんは自分にとってキラキラしている存在ではあるけど●ャニーズではないからな…。今回は無視します(あと多分なんかこのルールは照明が凄いタイプのステージとか無茶苦茶混むとかそういうシーンのためのものだと思うので…)。そういう場面の推しうちわをつくる人は気をつけてください。

また、うちわは胸の高さで持つ、迷惑行為はNGなど普通に教訓になるルールなどもありました。基本的なマナーはもちろん、ちゃんと場のルールや空気に合わせるのは大事ですね。

完成!!!!!!!!!

できた!!!!!!!!うおおお!!!!!!!!床でやってたら作業中猫背になりすぎて背中が爆ぜるかと思った!!!!!!机がある人は机使ったほうが良いです!!!!!!!

床を片付けたり画像を明るくしたりした。そのぐらいの盛りは許してほしい。

完成が嬉しくなって社内Slackにも投稿しました。

イベント本番の次の日まで待てなかった

いざイベント本番!!!!

せっかく作ったんでこれみよがしにスポンサーブースの装飾に使って活用していきます。
ブースとはいかに縦方向に目立つかなのでは、とようやく最近気付いた次第です。Y軸を広く活かすんだ。正直まだまだ広げる余地がある。

もっとでっかいパネルとかそういうメインになるものを置けるといいね(ブース批評を行う人格)

とはいえ、うちわを面白がって観に来てくれる方とお話できたり、@tsukkeeさんの登壇する時間のトラックに案内ができました。やったぜ。

隣のスポンサーブースの方に「ああ、推しうちわ〜!最近よくありますよね」って言葉とともに同社の登壇される方を応援するための めっちゃハイクオリティのうちわ(たぶんうちわ屋を開業して飯食っていけるというぐらいキレイだった)を見せてもらいました。

そっか〜。登壇メンバーを推すの、よくあるんだ。

まあ、業界的にありふれていようがなんだろうが、自分の人生ではこれが初めてのちゃんとした推し活です。気張っていくぞ。

スタッフの人が撮ってくれました。ありがとうございます!
あと、ひとりメンバーが急遽病欠になってしまって涙。

推しの出番だ!!!!

@tsukkeeさんの登壇の出番!!!うおおおお!!!!

\キャー!! tsukkeeサーン!!! /

と、テンションは大変にフルマックスだったのですが、観覧中うちわを振りかざしたり大声を出したりすることはなく、極めて品行方正に推しのセッションを拝聴しました。社会人なので。イベントのスポンサーなので。

なおイベントの様子はこちらのブログでレポートとしてお届けしています。

推し活って、"一体感"がある

うちわというアイテムがあることで、みんなで「推すぞ!!!」という感が高まったというか単純にエンジョイ度が上がったような気がします。
スポンサーをしているので、業務という側面があったり、ナレッジを得るぞというところももちろん踏まえつつ、ひっくるめて「イベントを楽しんだ…!!」という気持ちでいっぱいになれました。
参加してくれたメンバーもそう思ってくれてたら良いな〜。

出遅れてしまいロゴをめっちゃ下の方に描きました

さしあたり、@tsukkeeさんへのいろいろな恩については推し活もしつつ、同じ組織の人間としてはまず仕事の成果で返せるように頑張っていきたいと思います。

余談

本人アイコンのうちわは持ち帰っていただいたのですが、お子さんにちょっとお気に召していただけたとのことで大変うれしかったです。

まとめ

上司を推せるチャンスがきたらうちわ作って推すとHAPPY!!!!

ここまでご覧くださりありがとうございました。