Proximity が最初頭にポップしたのもちょうど散歩をしている時で、新御徒町の佐竹商店街のあたりを歩いている時だったか。
メインのフレーズが1番最初に思いついて、頭から離れなかった。
このフレーズをマレット系の楽器で鳴らすこと自体が最初からイメージがついていた。
そこからトロピカルハウス調のアレンジにしようとしたら案外すんなりハマり、自分でこんな曲がかけたことに驚いている。
ずっとバンドをやってきたこともあり、個人的には今まで書いたことのないような曲になった。
歌詞の中心に置いているのは「距離感」について。
何事に対しても、自分の心の適切な距離感というのを保つことは難しいと実感している。
しかも頭でわかっているようで、無意識のうちに不健康な距離感になっている事柄がとても多い。
大抵の場合、無意識の内に「近過ぎてしまう」のだと思う。
近過ぎると、傷付き易くもなる。
例えば、自分自身と仕事の距離。
自分のした仕事、成果物を、自分自身だと思い込んでしまう。
その仕事が否定されたり、上手くいかないと、自分の人格が否定されているかのように感じられてしまう。
例えば、劣等感との距離。
手放したいものなのに、なぜか反対に握りしめてしまう。
例えば、人からの期待との距離。
答えないといけないってプレッシャーが顔の前に張り付いて、正しく何も見えなくなってしまう。
例えば、組織との距離。
強い重力で引きつけられれば、地面に押し付けられるように傷つくこともあるが、ただ同時に安心感も得られる。
そして、自分自身との距離。
結局他人の眼が気になって、過度に自分を律しようとする自分が1番の敵だということにも気付いている。