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「普通」という言葉から連想するもの
先週末から、グループでzoomを活用したオリジナルの寸劇を1ヶ月で作り、オンライン上で発表する「Cplus」というプログラムに参加しています。
Cplusは、NPO法人コモンビートが提供するオンライン完結型の表現プログラム。1年前に、コモンビートが行っているミュージカルプログラム(コロナ禍により現在は中止)に参加したことがあり、そこで知り合った仲間から誘われて、今回初めて参加することにしました。
4回目の実施となるCplusは、作品づくりに当たり期ごとのテーマが決められています。
今期のテーマは「普通ってなんだ?」。考え出すと止まらなくなる、とっても奥深くて面白いテーマです。
プログラム終了までの間、あえて体験記的なことはスルーして、テーマについて自分自身が考えたこと、仲間たちと話す中で気付いたことをシリーズで書いていこうと思います。
第1回は、「普通」という言葉の言い換えと、さまざまな意味合いについて自分が思うことを綴ってみました。
「普通」=「中間」、「一般」、「平均」
「普通盛り」など。M(Medium)サイズと同じような意味合い。
具体的な数値を示さなくても、なんとなく想像通りのものが出てくる便利な言葉。
ただ、日本とアメリカでハンバーガーのサイズが違ったり、男子学生御用達の店では大盛が普通とされるなど、文化や習慣などによって「普通」は違ってくる。
「普通」が具体的にどのくらいのことなのか、共通認識ができていることが前提になる。
「普通」=「中間」、「どちらでもない」
好きでも嫌いでもない、普通。良くも悪くもない、普通。
評価の対象に向けて、関心を持っていないような印象を与える言葉。
本当に何も考えていなくて、適当に言うこともある。
本当は好きなのを知られたくなくて、あえて「普通だし」とか言ってみちゃうこともある。
「普通」=「全て」、「みんな」、「あまねく」
普通電車は全ての駅に止まる。
普通選挙は身分に関係なく、全ての人に選挙権が与えられる。
高校の普通科も、まんべんなく勉強するという点でこの意味合いに近いのかも。
普段はあまり意識することはないけれど、「普通」にはこんな意味もある。
平等が当たり前でなかった時代からすると、「普通」は憧れだったのかもしれない。
「普通」=「当たり前」、「常識」
「普通」という言葉からいちばん強く連想するのがこちら。
一見当たり前に思えることが実はそうではなかったという文脈でポジティブに使われることもありますが、個人的にはネガティブな使い方をされる印象が強いです。
私が働いている会社には「普通○○じゃない?」という言葉が蔓延している。口に出さないまでも、そういう圧をしょっちゅう感じる。
個性を発揮することは求められず、ルールに沿ってミスなくこなして当然という雰囲気。閉塞感はうすうす感じていたし、不満はずっと持っていたけれど、それが確信に変わったのはここ1年ほどのこと。
職場と全く関係ない人たちとの交流の機会が増えたり、派遣や出向という形で元いる会社とは違う組織で働く経験をしたことで、自分が普通だと思っていたことが、環境が変わると普通ではなくなると知ったからだった。
職場に限らず、誰かから直接言われたわけではないのに、まるで呪いのように自分に付きまとってくる「普通」って、たくさんあると思う。
もはや古い考え方かもしれないけど、「いい学校に行きいい会社に就職するのが良い」「人に囲まれているのが素晴らしい」「30までに結婚する」なども、無意識のうちに自分に植え付けられていた「普通」の呪いだった。
この1,2年で、自分が普通だと思っていたことが実はそうではなかったり、自分の思い込みだったような経験をいくつもしてきました。
その中で、自分自身も他の人に対して「普通○○じゃない?」と、自分にとっての当たり前を押し付けていたかもしれないと気づきました。
恥ずかしいような、申し訳ないような気持ちになった。
普通という言葉で、あたかも全員に当てはまるかのような言い方をしているけど、実際はみんなの共通認識ではなく、一人の中で出来上がった常識に過ぎないのではないか。「普通」なんてものは、実際には存在しない幻想なのではないか。
これまで「普通」に押し込められてきた反動もあり、今の私は「普通」という言葉で価値観を押し付けたり、押し付けられたりすることにとても敏感になっているように思います。
「普通」の新たな一面を発見したい
ここまで挙げたように、普通という言葉には、ちょっと考えただけでも幅広い意味を見つけることができます。
けれども、文章の長さと熱量から分かっていただけると思いますが(笑)、全体としてはやはりネガティブな感情が強い。
今の自分は、普通という言葉をネガティブに捉え過ぎではないかという気もしています。
プログラム期間中、「普通ってなんだ?」というテーマについて、他の参加者たちとたくさん話していくことになります。その中で、「普通」のポジティブな面や、今まで思ってもみなかったような新たな一面を発見したい。
これから、普通について自分が考えたこと、仲間たちとの経験の中で気が付いたことをたくさん見つけて発信していけたらと思います。
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