きっかけは運、カギはその後の努力
『「やれるか?」という質問には、とにかくハイと答え、やり方は後で考える』。そんな話をネットや本でたまに見る。
確かに、人生ってそんなもんだと思う。今ある自分の強みは生まれたときから備わっているものではなく、努力で培ったもの。そして、努力をする何かしらのきっかけがあったということ。
大学を出るまでとにかく安定志向で、無難な選択肢を選んできた。車の運転すら嫌だったくらい。アルバイトも、ベタにチェーン系の飲食店。「英語が得意だから留学するべきかな?」とも思いつつ、行きたいわけじゃないから「お金かかる」とか言い訳つけて逃げていた。ホームステイがやっと。そんな私の就職希望は公務員。
ふとした時に「自分の人生、このままでいいのか」という恐怖が頭をよぎった。自覚はなかったけど、そのまま無難な人生を送ることこそ、リスクに思えたのかもしれない。リスクを不必要に恐れていたけど、リスクを恐れず色んなことをする人たちへの憧れもあったと思う。憧れたところで、この年になっても自分は同じように出来ていないけど。でも、自分はたまに飽きっぽい性格が顔を見せるので、終身雇用制度には入らなくて良かったと、今となっては思う。
とりあえず民間企業に就職しようと決めたけど、具体的にやりたいこともない。リクルートスーツの着こなしも適当。狙っていたわけではなく、気が回っていなかった。それでもある程度名前の知られた大学に通っていて、TOEICの点も就活前に3ヶ月猛烈に対策してそこそこの点を取ったからか、選考はある程度までは進む。しかし序盤の3月に運良く内定を取れて以降、連戦連敗。
転職活動の経験からすると、嘘でも「この仕事をしたいんです!」と演じれば簡単に内定が取れた気がするが、リサーチをするほどの熱意もなく、あれこれと応募した割には納得の出来る内定は取れなかった。まず、自分が何をしたいのか、意志がなかったのだから仕方ない。
結局、入社を決めかけたのは最初に内定をくれた損保会社。当時は「ペーパードライバーなのに、車の保険売るのか」と憂鬱な気持ちだった。今となれば、船舶保険を売るとか、別の配属だったと思うけど。
「内定先は上場企業でもあるし、まぁいいか」と思っていた5月中旬に、突然ケータイが鳴る。
(ここまで書いて、話がまだタイトルとつながらない。でも長くなるので、続きは次回。)
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