外科医にADHD多い説
前回の記事で、私の尊敬する人物の一人にADHDの外科医がいるって話を書いたのですが、疑問に思った人がいるかもしれません。
「え?注意欠陥で多動性の人が手術とかしていいの!?」と。
そこで、意外と外科医にADHD多いんじゃないか説の話をします。
私は医者ではないのですが、がんに関する研究をしていたりするので、外科医の知人・友人は結構います。
そして私は比較的仲の良い医者には自分がADHDであることは公表しているんですよね。
大学病院で働く外科医数人と酒を飲んでいたときに、ある外科医について私が彼はたぶんADHDだと思うって話をしたんです。
そしたらその中の1人が
「まあ実際、外科医にADHDグレーな奴多いからね。」
と言いだしました。
冒頭の私が尊敬する人に関しては確定診断が出ているんですが、他にも知り合いの外科医の中で濃いグレー、ほぼ確実って人は数人います。
統計データがあるわけではないのでエビデンスゼロですが、私の知人外科医(20名程度)の中では4人に1人ぐらいの確率でADHD濃いグレーorガチがいる印象です。
あやしい、その傾向があるという程度も含めると半分ぐらいがそうです。
で、そんな連中に手術なんてできんのか!?
という話なのですが、私の印象では「人による」って感じです。
私の知り合いに限れば、だいたいの人は周囲の客観的評価で比較的手術が上手と言われています。
ADHDは集中力がないと考えられており、実際に人によっては本当に何をやらせても集中できない人もいるのですが、基本的にはいざ集中し始めるとむしろ常人より高い集中力を発揮するんですよね。
なので、手術のような高い緊張感が維持される環境は、むしろ向いているとすら感じます。
適切な表現かどうかはわかりませんが、プロ棋士やプロゲーマーなんかにもADHDの人がいるように、ADHDでも高い集中力をそれなりに長時間維持できる仕事というものはあるんです。
ただし、ASDだと運動神経に支障が出ることがあるらしいので、併発している場合はちょっと難しい可能性もあります。
ADHDでも、それなりに手先が器用だという自信があるなら、目指してみるのも悪くないかもしれません。
一方、どちらかというと、あまり集中力を必要としない単純作業の方が圧倒的に苦手です。
私は昔、「ベルトコンベヤーで目の前に流れてくるペットボトルのネックに景品をぶら下げる」という単純作業のバイトをやったことがあるんですが、それはもうミスしまくりました。
意識がぼーっとしてペットボトルが目の前を通り過ぎてしまうんですよね。
ADHDの人にこういうタスクを与えるのはマジでリソースの無駄遣いなので気をつけましょう。
最後に、個人的にADHDの人が絶対にやってはいけないと思っている職種について。
それは「運転手」です。
運転手はマジでガチで向いてないのでやめましょう。
むしろ、ADHDで運転免許なんて取れんのか?という話なんですが
免許はわりとあっさり取れます。(もちろん人に寄りますが)
教習とか、免許試験のような緊張感のある環境では、集中できるんですよ。
あと、免許取りたての頃も、わりと集中して運転できます。
やばいのは慣れてきたころです。
ADHDの人はリラックスすると劇的に注意力が低下するので、事故率が異常に高くなります。
運転手のような毎日何時間も車を運転するような職種につくと、普通に人を殺しかねません。
自動車に限らず、鉄道の運転手なんかも目指すべきではありません。
おそらくオーバーランなんて日常茶飯事に起こることでしょう。
結論としては、ADHDは高い集中力を必要とする仕事は案外できるが、軽い集中を継続的に必要とするような職種は全然できないです。
以上です。
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