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《冷泉が死ぬか、ロビンが死ぬか、阿守 が死ぬかの夜:レポート①》
2022年6月11日
国内外から来場者で溢れる稀有な場所、アメリカ村「FARPLANE」にて、
開催されたイベント《グッド鍋ジメント総合研究会》。
その現場で行われたことを、つらつらと書いていきます。
世の中に溢れるネガティブな文句を吸い上げ、
それをポジティブに変えていく。
それを彼らはグッドマネジメント(通称:GM)と呼んでいらっしゃいます。
主催者である冷泉氏はこう言われました、皆、喜楽にいこう。
さて、どうなったのやら。
人は皆、聞くに速く、語るに遅く、怒りに遅くあれ。
「ヤコブの手紙 1:19~21」
イベントの様子
◆コメンテーター:席の左から
1:冷泉さん (グッドマネジメント総合研究所 代表)
2:ロビンさん (FARPLANE 代表)
3:仮面の男さん (ご本人の意向により詳細は NG)
4:浦部さん (広告デザイナー)
◆司会者:阿守さん
◆アシスタント:フジイさん
◆PA:浩司ばい
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来場者はおのおの鍋を口に運んだり、
飲み物を手におしゃべりしたりされておりました。
そして、来場者の視線というのは、
闇夜に似つかわしくない光の虹彩に照らされた、
壇上に座るコメンテーター4 名に向けられておりました。
お店の BGM が止み、司会の阿守さんから、
「そろそろ時間ですね」と開会の宣言がありまして、
ジングルが店内に響き渡りました。
《グッドマネジメント総合研究所 presents グッド鍋ジメント総合研究会》
いよいよ、はじまってしまったのです。
事例①:イカれたビジネスホテル
【事例1】ビジネスホテル
【発生年度】2016 年
【文句】外観はホテルだが、実際に宿泊させられるのは
離れのプレハブ小屋。部屋の間取りが全然違う。
チェックイン時には電気の消えた薄暗いフロントにて、
やり手の婆さんと目つきの悪い男がいる。男の方は裸だった。
テレビは映らず、廊下は暗く、風呂は粗末で汚い部屋。
怒りで心底、疲れ果てた。
司会者:このホテルの資料を集めてきましたので、皆さん、ご覧ください。
※会場中に配置されたモニター数台から、入念に準備された資料が映る。
司会者:まず、ロビンさんにお伺いします。この事例をグッドマネジメントすることは可能でしょうか。
ロビン:正直、悪いホテルではないなという印象です。海外から旅行者が来られたとき、一般的なラグジュアリーなホテルに泊まるより、結果として、こちらの方が思い出に残るのではないでしょうか。
今の時代、飲食店であっても「体験型」を求められます。キレイで美味しいが当たり前です。つまり、当たり前を超えて、さらに何か思い出に残るようなことが必要とされています。
キレイなホテルは世の中に沢山ありますが、ここに宿泊したほうが、「日本はとんでもない国だ」という思い出に残るでしょう。ただ、最初の時点で圧倒的にウソがあるというのが良くありません。
これが、店主側から事前に「裸でお出迎えします」と広告で説明していれば問題ありませんでした。それであれば私も「ちょっと行ってみたいな」と感じます。
中途半端なウソをつくから問題なのです。シングルだと思って泊まると、実際には部屋が2DK だった。普通であれば「いいじゃないか」と思うはずですが、ユーザーはそれを話しが違うと断罪している。
本来、プラスである面まで否定している状態はおかしいです。
☆ロビンさん【グッドマネジメント獲得!】
仮面の男:先ほど、ロビン氏も言及していましたが、「期待値」と「満足度」の乖離がこの事例の重要なポイントであると考えます。
アルバート・エリス(1913 年~2007 年 アメリカの臨床心理学者)が提唱した『ABC 理論』を基に考察していきましょう。
【A】:現象が起きます。
【B】:それについての捉え方・考え方が存在します。
【C】:そして結果が生まれます
【A】:の現象については、ホテルのフロントにおいて店主に裸でお出迎えされました。ボロアパートのプレハブに宿泊させられました。などです。
【B】:ユーザーはもっと素敵な旅の体験がしたかったのに、どうしてこのようなことになったのか。
【C】:だから結果として「最悪のホテルだ」という心象が生まれます。
以上を踏まえて、まず、消費者側をマネジメントしなくてはいけません。
変えるべきは【B】の部分です。
これはロビン氏も指摘したように「私は唯一無二の体験がしたい。ホテルにおいて裸でお出迎えされた体験なんて、後で誰かに伝えれば大いに盛り上がるではないか」といった思考へとマネジメントしていきます。
このホテルの口コミにはひどい暴言・罵詈雑言の数々が書かれているはずであろうと推測します。今のご時世、ベンダー側が発信する情報を鵜呑みにする人はいません。「このシステムを導入すると、あなたの人生は良くなります」と言われて、そのような言葉を誰も信用しない時代です。
では、どうするのか。
ユーザー側の口コミを閲覧することで、皆さん情報収集するわけです。まとめると、消費者側がこの口コミを見ていなかったことに落ち度があります。
そして、この地域にはおそらくホテルはここくらいしかないでしょう。需要と供給がマッチしているのです。
つまり、地政学的に考えてもこのホテルはゴキブリホイホイみたいなものです。ただ、そこにあるだけです。
あとは、宿について選択肢のないユーザー側が【B】の部分において、どう楽しむかだけです。
☆仮面の男さん:グッドマネジメント獲得!
浦部:仮面の男さんから、私が聞き慣れない言葉が出てきましたが、私も彼とまったく同じ意見です。
☆浦部さん:グッドマネジメント獲得!
冷泉:ここはビジネスホテルではなく、皆が持っている悪霊を吸ってくれる場所だと考えるのはどうでしょうか。
ベッドも簡素ですが、ここで寝ても、悪霊を吸い取ってくれます。フロントにいる店主の目つきも悪いと口コミにありましたが、それは、これまで宿泊してきた人の悪霊を吸ってくれて目つきが悪くなっていると思うことで、
このホテルに価値を見出すことができるのではないでしょうか。
☆冷泉さん:グッドマネジメント獲得!
ロビン:最初の情報を頼りに実際に行ってみると、「違った」というのはよくあることですが、ウソをついたり誇大宣伝をすることによって、その行為がどれだけマイナスに働くのかというのは、私自身の FARPLANE(ファープレーン)経営の経験からもよく理解しています。
私は、そもそも汚い店があまり好みではありません。しかしながら、汚くても落ち着く店、「なんか楽しいな」と思える店があります。
そうした店に共通するのは、店側から異常な誠意を感じるということです。汚いことは当たり前の事実なので、敢えて糾弾するポイントにしません。
~ただ、それよりも大事なことがあるのではないか~
そういった思いが店側から届くときがあります。しかし、そこに店側のウソや大きく見せたいという気持ちが入ることで、本来であれば格好いいはずのポイントがマイナスになったりします。それはとても残念なことです。
つまり、「裸の店主がアナタをお出迎え!」と最初から書くべきなのです。
☆ロビンさん:グッドマネジメント獲得!
仮面の男:私も一点だけ。
本イベントの前、阿守さんからトークイベント資料を共有していただいたので、私も当該ホテルについて調べさせていただきました。
このホテル、・・・幽霊も出ます。
☆仮面の男さん:グッドマネジメント獲得!
司会者:コメンテーターの皆さん、ありがとうございました。
はい、コメントフォームの方には、来場者の皆さんから続々とコメントが寄せられているので紹介します。
※当日はリアルタイムに来場者がコメントを書き込めた
「このホテル、楽天トラベルでコメント 106 件あり、評価が 1.0 です」
「このホテル、さすがに行ってみたくなった」
司会者:こうしてトークセッションで取り上げることで、来場者の誰かがこのホテルへ行きたくなった人が出てきてるわけですが、この心理状況について何か説明できますか。
仮面の男:私たちのトークを聞いて、行きたくなった人が出てきた。
つまり、これこそがネガティブをポジティブに変える『リアルタイム・グッドマネジメントの成功』なのです。
☆仮面の男さん:グッドマネジメント獲得!
(来場者より拍手)
司会者:なるほど、確かにそういうことですね。冷泉さん、最後に何かありますか。
冷泉:言葉もありません。
つづく。