さよなら新所沢パルコ〜思い出はさよならしたくなくて
2024年2月29日
とうとうこの日が来てしまった。しんとこパルコの完全閉館日だ。3年前突然閉店を告げられた住民や、そこで働く従業員さんたちは、困惑と混沌の中にいた。そしてとうとうこの日がやってきてしまった。最後の一ヶ月は、足を運ぶお客さんもどんどん増えていき、「しんとこぱるこありがとう」の掲示板は無数の思い出を書いたふせんで埋まっていった。「40年間ありがとうございました新所沢パルコ」の看板や垂れ幕に切ない声をあげているお客さんも多かった。私や夫もその一人だ。最後の日は夫も私も休みをとり、開店前から並んで、飲食店を食べつくしたり、ガレリア(中央通路のアーケード)でのイベントを開始から最後までほとんど見たり、夫の推しのしんとこぱるこのフィナーレソングを作ったアイドルのサイン会に行ったりしてあっという間に閉店1時間前となり、最後のセレモニーを一目見ようという人たちで溢れかえり、私達は少し出遅れたため、何も見えない位置で、1時間待つことになった。振り返るとガレリアのイベントでは、いきものがかりの「ありがとう」を演奏されただけで涙がこぼれ落ち、演者さんも司会の人も終始涙をためているように感じ、胸が熱くなり、たびたび泣いた。セレモニーでは、挨拶する店長に「ありがとう!」「ありがとう!」という言葉が投げかけられ、私も必死の思いで最後叫んた。しんとこパルコはこの街の象徴だった。上京して17年常にしんとこPARCOは、目の前にあった。生活の一部でライフワークでもあった。思い出いっぱい。思い出はさよならしたくなくて。
#創作大賞2024
#エッセイ部門