答え
高校生
入学前本当にきらきらしていた
志望校の校舎をスマホのロック画面に設定して
それを見ては頑張ろうと奮い立たされて
制服を着た自分を何度も想像しながら
ペンを握ることをやめなかった
中学生の頃に見た高校生はみんな
すごく大人びて見えた
自分とは違う世界にいるみたいだった
高校生最後の年になった今
私はどんな風に映ってるんだろう
真面目すぎるくらい真面目だった中学生の頃の私は今もまだ少し健在してるけど
高校2年生を過ぎた頃からなんだか急に生きやすくなったようだ
生徒手帳を端から端まで読み尽くしては
校則通りに生きていた私が
今じゃ学校にバレないくらいのメイクはして行ってしまうし
中学生の頃は怖くて恐れていた生徒指導だって
今では面倒臭いなって思うくらいになった
なってしまった
というのが正解なのだろうか
あの頃は
人間はみんなわかり合える 仲良くなれる
って本気で思っていた私が今では
合わない人がいるのは当たり前で
そんな人たちと上手く接する術まで身につけてしまった
本当に生きやすくなった
自分の機嫌の取り方も
自分の性格も好みも
だんだんわかるようになってきた
でも
何か大切なものをなくした気がする
あの頃に戻りたいなんて
全く思わないんだけれど
でも
遠足が楽しみで夜なかなか眠れなかった
クリスマスの朝は自分がいい子にできていたか不安でなかなか目を開けれなかった
そんな純粋な気持ちがなくなってしまった気がする
高校生になって沢山の人に出会った
沢山の生き方に出会えたし
沢山の考え方にも出会った
その中で
自分の気持ちの伝え方も
そしてどうやっても伝わらないことがあることだって知った
ずっと繋がっているって本気で信じていても
人の繋がりは些細なことで儚く終わってしまうことも知った
こんな思いをするなら出会わない方がましだったって思うような人にも
あの時にあなたがいてくれたから
今の私がここにいるんだって
ありがとう
そう思えるようになってしまった
あの頃の私は
確かに生きづらかった
でも
あんなに生きづらそうにしていた自分が意外に嫌いじゃなかった
全てのことに一生懸命で
がむしゃらにやっていた自分が好きだったかもしれない
今では
些細なことで動じなくなった
18年も生きて18回も経験してきたことにその都度熱を注がなくなった
大人になるってこういうことですか
私はこれで合っていますか
高校を卒業する頃の私はどうなっているだろう
どうなっていたいだろう
そしてどんな大人になりたいだろう
考えれば考えるほど吸い込まれていくような感じがして
答えなんて今すぐ見つからないけど
またいつか
過去の自分を俯瞰して見れるようになった頃
その答えがわかるようになっているのかな
まあいいや
考えるのは一旦やめにして
残りの高校生活を楽しもう
それが今私が1番しなきゃいけないこと 多分
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