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『四月の風』の話
もう2021年の4分の1が終わったと思うとゾッとする。濁点ついちゃう。ソッとじゃない。ゾッとだ。
何が怖いって時の流れの速さがどうのこうのではなくて、濁点がついちゃう。4分の1が終わると濁点がついちゃう。
春の生ぬるく、どこか冷たい風に金玉袋がぎゅっとなる。
男でもないのに。
こんなとき女性は長い髪をサラサラなびかせるのだ。だからこんな日のためにいち髪のシャンプー、トリートメントを使ってきた。シャンプーのCMに起用されているような女優さんは元から髪が綺麗だから!ああなれると思うなよ!のさばんなよ!去年の私に言ってやりたい。いくらお金を無駄にしたことだろう。私は女優さんにはなれないし、小綺麗な友達みたいにもなれない。
私は私。
いち髪を使おうとパンテーンを使おうと
私は私。
誰にもなれない。なら中身を磨いて金玉袋をぎゅっとさせよう。
男でもないのに。
4月はみんなが張り切る月だ。だからみんなやけに縄文時代だけ詳しい。これが4月マジック。
5月は“五月病”なんていう謎の病があるようにやる気が出ないらしい。その証拠に古墳時代と飛鳥時代はポカンとアホ面かます他ない。
季節に左右され出したら右肩下がりランプ点灯だ。できる奴、やる気のある奴は何月でも肩ぶん回してるから。
それなら私は10月に金玉袋をぎゅっとさせてやろう。
男でもないのに。
金玉袋の話をすると濁点がついちゃう。