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ビデオを撮ることはアナリストの第一歩

以前、試合でアナリスト席で入力を行っている際、アナリスト席の前に小学生くらいの男の子がビデオを設置していました。
その子は、試合が始まる前にビデオ横に立ち、試合が始まると同時にビデオの録画ボタンを押していました。
そして、試合中には、ちゃんと撮れているかビデオを何度か確認しに来ていました。

私は、その子を見て、あーこの子めちゃくちゃ立派なアナリストじゃん。って思いました。(笑)
自分から、ビデオを立てて、試合中に映像の確認する。
これって、物凄く大切なことだと私は思います。

なぜ、ビデオを撮るのか。

ビデオは、後からプレーを見返すための、記録です。
そして、リアルタイムでは見つけることのできなかった特徴やシステムを細かく分析するために、その記録を見返します。
つまり、ビデオというのは、分析を行う中で、一番重要なものなのです。
ビデオがなければ、分析もなにもできません。

そして、ビデオは、選手が自分のプレーを客観視するためにも、とても重要なツールです。選手の感覚だけでは、どうしても気づけないことが沢山あります。そのため、試合後に自分のプレーを見返すことで、すぐに改善できる点を見つけることができると思います。

最近では、ビデオを撮ることが当たり前になってきていると思いますが、なぜ、ビデオを撮るのかというのは、忘れていけないことだと私は思います。
ビデオの必要性を常に理解していれば、選手、スタッフがどんな映像が欲しいかを理解することにも繋がっていくと思います。

映像は、事実を映す

私は、選手からチームの特徴などを聞かれた時に、すぐ映像を確認したくなります。自分の記憶から話しても、それは何も根拠がなく、誤った情報を伝える可能性があるため、再度映像を確認し、確信を得てから選手に伝えます。

映像で見たことがすべてではありませんが、映像は起こった事実として、受け取ることができます。そのため、多くの映像から分析を行えば、確信をつくことができ、情報の信憑性が高まっていくと思います。

しかし、ここで注意しないといけないのは、映像の時期です。多く見れば信憑性は高まりますが、古い映像を見ていても、それは変化している可能性が高いので、なるべく新しい映像を参考にしなければなりません。
上手く新しい映像と古い映像を使い、次にチームが何をしてくるかを予想し、試合へと挑む。
映像は、使い方次第でいろんなことができるようになると思います。

探求心が、映像へと導く

あの選手のプレーを見たい、このチームのコンビを見たいなど、探求心というのは、自然と映像を見ることに繋がると思います。そして、その探求心によって、見る映像というのは、自然と選手の動きを分析しながら、見るようになると思います。

つまり、ただ試合を見るのではなく、どうしたらこの動きができるのだろうと、答えを探しながら見るということは、立派な分析と言えると思います。
分析は、映像を見る人の視点が、人それぞれだからこそ、色んな分析方法や結果が生まれます。分析は自由であり、誰でもできることだと思います。

大事なこと

私は、先に述べたビデオを撮影していた男の子を見て、なんだかすごく嬉しくなりました。そして、初心にも戻れた気がします。
試合が始まるのをワクワクしながら待ち、笛と同時に撮影ボタンを押す。
当たり前にやっていたことの楽しさや、大切さを感じさせられました。

アナリストにとって、データ入力のレベルであったり、分析の方法などいろいろと求められるスキルはありますが、やはりビデオを綺麗に撮れるかは、一番必要なスキルだと思います。
多くのチームから映像を貰う機会がありますが、やはり綺麗にビデオを撮影しているアナリストはしっかりしているなという印象を受けます。

アナリストをしていると、どうしても仕事を終わらせることばかりに気が取られてしまっていましたが、まずは自分が楽しんバレーボールを分析すること。忘れてしまっていた探求心を私は、その男の子見て、また思い出せました。

そして、これからも、こんな風にバレーボールが大好きな子が増えたら嬉しいなと思いました。

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