【詩】ドリーミー
ゆらゆらと空中をたゆたう獏
寝ぼけ眼をこすりながら今晩の夢を想像する
淡いパステルカラーをしていて
輪郭線は朧げで
ほんのりとアロマの香りがして
そんな贅沢なご褒美で溢れている夢を
獏はいつも見つけ出す
ある夢は虹の橋の上に
ある夢はオルゴールの中に
ある夢はシャボン玉の隣に
音を立てないように近づき
大切に 大切に 口の中で咀嚼する
弾けた夢は獏の腹で花を咲かせ やがて枯れてしまう
でも獏はそんなことお構いなし
次から次へと夢を貪る
正夢だろうが
悪夢だろうが
白昼夢だろうが
どんな夢も食べてしまう
獏は今夜も夢を探す
ゆりかごの中 子守唄を聞きながら味わうために