ついでに『手天童子』

さだめの子。
母の愛。
永井豪先生の描いた中でいちばんの感動作…ト私ハ思フ…


講談社「週刊少年マガジン」に1976~78年まで連載された伝奇ホラーアクション。
作者は永井豪先生。
「デビルマン」があまりにも有名な永井先生ですが、私は完成度ではこちらを推します。

巨大な異形の鬼・戦鬼に守られ現代に現れた生まれて間もない赤子は、その場に居合わせた柴夫妻に預けられた。
15年たったら迎えに来る。
その約束のことばを受けて柴姓にされず、有名な鬼“酒呑童子”にちなんで「手天童子郎(しゅてんどう じろう)」と名付づけられた子供は、15の年、さだめの試練にみまわれることに…

額に角が現れたり超人的な力をみせたり、自身が鬼の化身「手天童子」であることに否応なく気づかされてゆく子郎。
謎の戦いへと巻き込まれ、時空の激しい旅の後、思いもかけない真実に辿りつくこの作品の、切なさ気高さが胸を打ちます。
永井ファンにはいちどは手にとっていただきたい一冊です。

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