悪魔の目的地 第五十一話

目が覚めるとベッドの上だった。
頭がぼーっとしている。
今、何時だろう…
携帯を探そうと横を見ると、シンさんが床に座り、ベッドに凭れて眠っていた。

…?

頭の中を巻き戻す。
昨日…私は…
電話の後、過呼吸を起こし、床に横たわって…
あれ、そのまま寝ちゃったんだ。
てことはベッドにシンさんが抱えてくれたのかな…
全然気が付かなかった。
シンさんは…どうしてここで眠ってるんだろう。
いや、どうしても何も、ここはシンさんの寝室なのだが…。

私がそっと上体を起こすとシンさんが目を覚ました。

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