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餃子の旅 プロローグ

私の住む京都は餃子の街としても名高い。
なぜかは知らないが。
まあ王将が発祥…とかそんな感じの理由なのではないだろうか。

それにしても餃子とかパンとかほんま京都人は小麦好きよな。
もう梅小路公園全部小麦畑にしちゃえばいいのに。


そんな京都に長く住めば餃子を食べるのが普通になり、気がつけば餃子を欲する体になっていたのは言うまでもない。
それは生まれてこの方京都に住んでいる同僚も同じである。

仕事帰りは餃子一択という同僚とは餃子を食べに行くということはない。
同僚は珉珉派、私は王将派、だからだ。些細な違いも餃子通には大きな違いであろう。

ちなみに私の実の恋人も珉珉派だという。いつか私たちは大喧嘩するかもしれない。

そんな珉珉派の同僚と話をするともちろん餃子の話になる。
どこの餃子が美味しいとかそんな話ではない。
我々はとにかく餃子が美味しいという話をするのだ。
それだけで餃子脳の我々は幸せなのだ。

そう、幸せだった。
あの日までは。
私はとある記事に出会うのだ。

彼は私が昔からよく読んでいるライター、GO羽鳥である。

この記事で完全にスイッチが入った。
うまい餃子を食いたい。その一心だった。

彼はもはや罪人だ。
私に各地のうまい餃子を食べるという義務を課した張本人。
安月給の若者の通帳から青春18きっぷと東横インの宿泊費を引き出した張本人。


まあいい。
ちょうど年末にどこか行こうと連休をとっていたから。
アイデアが欲しいところだった。

こうして私の一見最高な旅に見えるただの修行が始まった。



次回へ続く。



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amil
にゃーん。