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蘇る、思い出。-諫早勾留記52-

私は昔、競技者であった。競技中の映像は動画に多く残されている。大学時代の大きな試合はほぼ全てYouTubeで見ることができるはずだ。もはやフリー素材化している。

私は試合で大きな活躍を残す選手ではなく、目立たず、語り継がれるような選手ではない。チームの一員としてそれなりの結果を残した。むしろ迷惑をかけることの方が多かったかもしれない。

そういう背景もあって、自分の試合というものを現役引退してから見たことがなかった。チームが優勝した自身の引退試合となる大会ですらだ。活躍できない自分が情けなくなるからだろうか。

自分が一番活躍した試合はどれだろうと思い返し、YouTubeで検索した。そして引退後初めて自分の試合を見た。

結果から言えばこの試合ですら情けないプレーであった。試合自体は良い結果に終わっていたが、綺麗なプレーではないし、結構ヒヤヒヤする動きをしている。展開は全てわかっているのにヒヤヒヤしながら見ていた。

また長い期間過去の試合を見ることはないなと確信した。相方は私のプレーしているところを見たいというが、それは叶わないかもしれない。ごめんね笑

今日はそんな学生時代の仲間たちと連絡を取り合っている。私は競技を通して様々な経験をしてきたが、一番はこのコミュニティなのかもしれない。いつになっても忘れることのない、冗談ばっかり言い合える、アホみたいな私たち。

みんな少しずつ歳をとって、家庭を持ったりして大人になっていくのかな。私はいつまでも皆と子どものようにはしゃいでいたい。お酒を飲んで、昔話に花を咲かせ、ただただ平和に、いつまでも。

いつまでも笑っていられるように。
また明日。

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amil
にゃーん。