2-3 休暇のおわり2
ものみの塔協会からの手紙はいつもこんな感じだ。
「親愛なる兄弟姉妹
み言葉聖書が示す通り、対処しにくい危機の時代がますます進んでいく中、固く立って動かされることがないよう日々エホバとともに歩んでおられる皆さん、
私たちは統治体(神に選ばれて将来天に行くことが決まっているとされ、エホバの証人の実質上の教祖的存在)の兄弟たちの助言と祈りとともに、この手紙をお送りしております。
初めからの蛇である悪魔サタンの攻撃はより狡猾さを増し加え、日々皆さんを惑わそうと躍起になっています。
このため、私たちは、一つの助言を皆さんにお伝えしようと決意致しました。その助言とは、「うわさ話や価値のない話に耳を傾けないように」ということです。
皆さんのほとんどはこの事物の体制の終結の時に(ようするに世の終わりが近いとされる時代)信仰を保つための闘いを続けておられることを私たちは知っています。
しかし残念なことに一部の兄弟姉妹たちの中にはうわさ話やこの世の様々な行事にうつつを抜かし、信仰を守ることをおろそかにしているという報告を受けています。
信仰を守る戦いをやめた時、いったい誰が喜ぶでしょうか?では、あなたは誰を喜ばせたいですか?
どうか祈りとともに信仰を守る闘いを続けるよう、私たちは皆さんに強く助言したいと思います。
引き続き皆さんの上にエホバからの祝福がありますように。
みなさんの兄弟
ものみの塔聖書冊子協会」
この手紙(これは私が雰囲気を似せてそれらしく作った架空のもの)のように、具体的な例は全く示されず、突然漠然とした手紙をよこしてくる。そしてそれは概ね「奉仕会」という集まりで読まれる。
ものみの塔聖書冊子協会が一体何を言いたいのか、ここでも憶測を呼ぶ。
この漠然とした内容をいいことに、長老の中には、これを自分の都合のいい様に利用し、不文律を増やして会衆の成員を圧迫する輩も相当数いる。
今回の塩田の手紙がどのようなものだったかは実際に聞いていないので何とも言えないが、おそらく、ただ単に「長老クビでーす」で終わりだったのだろうと思う。
では、もし詳しい内容を説明してほしいとでも言ったとしよう。どうなるか?
恐らく、信仰がないだの、知る必要のないことを知ろうとするのは神への反逆などとと言ってくるに違いない。
つまり、物事は突然知らされ、必要な説明は全くない、これがエホバの証人組織のやり方なのだ。
さて話がそれたが、現状、塩田が長老でもなくなったのだから、こういう場合、林山が主宰監督の座にスライドするのが通例だ。しかし、塩田が主宰監督と長老の座を降ろされたことだけが会衆に発表され、それ以外のことは何ら会衆の成員に対して伝えられていないという。
つまり、林山はそのままスライドしないということを意味する。となると、今後どうなるかは、新しい巡回監督が来てからということになりそうだった。