望みと痛み、そして光
ついに…
演劇プロジェクトの、配役発表がありました。
「本当の自分を生きる」という主旨のプロジェクト。
1人1人の想いや魂の成長を大切にしつつ、完成度の高い舞台を目指すために、個々の技術も考えて。ひとりひとりが輝く舞台のチームとして構成していく。
演出と講師陣の皆さんにとっては、きっと、ものすごく難しい配役だったはず。
希望が叶ったひと。叶わなかったひと。
喜び。悔しさ。驚き。戸惑い。
いろんな感情が渦巻く、配役発表でした。
わたし自身も、感情がジェットコースターのように揺れ動き、心は大暴れで大忙し。
戸惑い、落ち込み、大泣きし。そこから大切な学びと、大きな愛に気づき。
自分自身の真ん中にもどってくるのに、しばらく時間がかかって。
いま、ようやく、落ち着いて、振り返りができるようになってきました。
・
わたしは、希望は叶わず…
与えられたのは、
・メインダンサー
・台本に新しく加わった役柄
ダンスの成長を褒めてくださって。そして、わたし達から受けたインスピレーションで、新しいワンシーンを作っていただいて。
まさかの配役に、最初はポカンとしていまい、理解が追いつかなくて。発表後感想を伝えるときは、咄嗟に前向きな言葉がでたけれど。
そのあと、涙がでて、でて。
発表後の、ノンバーバルでは、まわりが見えなくなって、嗚咽し呼吸が苦しいほど泣いて、そんなわたしをみて、手をとり、ハグしてくれるひと達に応えるのに必死だった。
帰りの電車も、涙がツーッとでて。
でも、なんで泣いてるのかさえ、自分でよく分からなかった。
失恋した女の子みたいに、泣きじゃくる私の話を聴いてくれた仲間のおかげで、自分から溢れてくる言葉で、自分の気持ちを理解していった。
あ、わたし、悔しいんだ。
悲しいんだ。苦しいんだ。
どんな役を与えられても、大丈夫。受け入れるって思ってたのに、わたし、やっぱり、希望の役柄をやりたかった。そして、やれると思ってた。
希望の役柄で、舞台上に立っている自分の姿を、ありありとみてしまったから。それを失ったと感じていた。
認められなかったこと。出来なかったこと。頑張れなかった自分を悔いて、他の人たちを羨んで、もっとこうしたら良かったと後悔した。
ネガティブなことばかりにフォーカスがあたって、勝手な想像まで膨らんでいった。
ちゃんと望むって、痛みを伴うんだな。
初挑戦で、到底難しいと思われる役柄だったけど、本気でやれるって挑んだから。だから、こんなに痛いんだな。
ちゃんと、落ち込んで。悔しがって。
全部出し切って。
泣きたいだけ、泣いて。
少しずつ、ゆっくりと、波が引いていって。
自分がやれることを考えはじめた。
そしたら、希望の光が差し込んできた。
ダンサーとしての可能性を見出していただいたこと。
新しい役柄を、描いてくださったこと。
なんて有難いんだって。
ダンサーチームのメンバーは、めちゃめちゃ踊れる人たちで。相当頑張らなきゃいけない。
描いたくださった、ワンシーンはみんなの記憶と心に残る、名場面にしたい。
やらなきゃいけないのことのは、いっぱいある。
すごいチャレンジをさせてもらえるんな。
ちゃんと望んで。
ちゃんと落ち込んで。
ちゃんと光がさして。
生きてるなって思う。
ひとは、経験するために生まれてくる。
この「からだ」という、乗り物にのって。
これからどんな経験を重ねていくんだろう。
役柄が決まって、ここから、本格的な稽古が始まる。
きっと、幾つも壁はあるだろうけれど、それもすべて味わい尽くして、楽しめたら。
2022年7月19日
(文責:キャストゆうき)
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