マグリットとボス
マグリットは、1966年にクロード・ヴァイアルが行ったインタビューで、こう答えています。
「私にとってベルギーの絵画は、一般的な美術史において、たくさんあるエピソードの中の一つにすぎません。そしてよくヒエロニムス・ボスが引き合いに出されますが……、ボスは民話や空想の世界で暮らしていました。しかし私は現実世界の中に暮らしています。」
ヒエロニムス・ボス、彫版師不詳《樹木人間》1590-1610年頃、ボイマンス美術館
私も、ボスの作品と比較するのであれば、マグリットよりはダリかなという気がしますし、このマグリットの言葉には納得できるものがあります。
マグリットもボスも、面白くて奥深い絵画空間で、どちらも好きです。