私は髪型チェンジ、このタイミングでしました
モデルになると必ずと言っていいほど考えること…どんな髪型にするか。
現在ショートヘアの私ですが、事務所所属当時はロングヘアでした。そこからどうしてショートヘアにしたのか、実はロングヘアでいるように言われていた時期の話や、ヘアカットするまでの経緯についてのお話です。
◆モデルなりたて。初めての事務所
初めての事務所所属は、大学生の時。主にダンサーや振付家、少数のモデルを抱える事務所に入りました。
当時、モデルではなく舞台女優になることを目指していた私に、長身を活かしてモデル業をすることが舞台に出る近道になるかもしれないと、知り合いの方が紹介してくれたのです。
面接を終え所属が決まった時、やはり髪型の話に。実はその時の髪型はロングヘアだったのですが、自分の中では近いうちにバッサリとショートヘアに切る予定でいました。
”ショートヘアの方が私らしいし!”くらいに考えていたところ、まさかの事務所ストップが…!モデルでやっていくのだったらロングヘアでいた方がいいと、強く勧められたのです。その主な理由は2つありました。
①モデルの仕事は、基本的にはロングヘアの子の方が需要が高い
②ショートヘアにしてもいいが、似合わなかった時にまたロングに戻すまで時間がかかる(その間に仕事がない可能性が高い)
一応、ショートヘアにしたいと思っていたことを伝えると、
「どうしても切りたいなら、ある程度モデルとして売れてから切った方が、インパクトもあるし、似合う似合わないの話ではなく、その人の新たな一面として認められると思うので、その方がプラスじゃないか」
というアドバイスもいただきました。
これからはモデル業をやっていく身として、髪型も仕事のことを考えて決めていかなければならないのだと気づかされ、自分の好みだけでショートヘアを望んでいたことに少し反省もし、しばらくはロングヘアを維持することに決めました。
◆事務所移籍で再び議題に上がる
2年ほどが経過し、少ないながらもモデルの仕事をしていた私は、ある日突然、舞台女優ではなくモデルの道に進みたい!と思うようになりました(いつも突然に方向転換する人でした。。)。
思い立ったが吉日と言わんばかりに、当時の事務所に事情を話し(本格的にモデルを目指したいことを話すと、快く受け入れてくれ、今でもそのことには感謝しています)、すぐさまファッションモデルの事務所を探し始めました。
いくつもの事務所に書類を送り(連絡がこないのでこちらから電話したことも…!)、やっとオーディションまでいけたのが、現在所属する事務所、サトルジャパンです。合格し、そこから7ヶ月のレッスン期間を終え、最初のオーディションから約10ヶ月後にデビューを果たしました。
そしてここでも、髪型について話し合うことに。
やはり最初はロングヘアでいることを勧められました。理由としては、
①コンサバ系とカテゴライズされるモデルを目指してほしい(簡単に言うと、綺麗なお姉さん系)
②長身の私はショーモデルとしての活躍が期待される。ショーモデルの新人が最初にする仕事は、ヘアショーのモデルが多い。ヘアショーではアレンジのできるロングヘアが必須である。
というものでした。前事務所で、どうにもロングヘアでコンサバな服を着ている自分に違和感を覚えることが多かった私は、再びもやもやとした気持ちを抱えることに。。
本格的にモデルになると決めた時から、海外のコレクションで歩いてみたいと思っていたこともあり、正直、ヘアショーをやるためにモデルになったんじゃない!と少し生意気な気持ちも持ちながら笑、ショートヘアに切りたい思いは募っていくばかりでした。
所属当時の写真
◆きっかけは最初の仕事
なんと、このもやもやした気持ち、デビュー後1ヶ月ほどで消えることになりました。ひょんなことから、ショートヘアにできることになったのです!
きっかけは最初の仕事、バッグブランドのストアイベントのお仕事でした。店内をショー形式で歩いたり、実際にお客さんとお話ししたり。新人モデルにはかなり難易度の高い仕事でしたが、実はそのブランドのディレクターが、モデルの世界にこないかと誘ってくれた方だった、というご縁があり、”お試し”で起用してくださったのです。有難いですよね。
さて、そこでどうして髪を切ることになったのかというと、、、そのディレクターの方の一声でした。数年来の知り合いだったので、ショートヘアの時の私も知っており、「今のロングよりショートの方が似合うと思う」と、事務所にヘアチェンジの提案をしてくださったのです。ディレクターと事務所に信頼関係があったことで、事務所も私のヘアチェンジを考えてくれるようになりました。
加えて、ちょうどそのタイミングで必要資料として自身のパスポートを持参。中の写真がショートヘアだったことも、念願のヘアカット実現への後押しとなりました。
◆念押しの最終確認
切る直前には、ヘアショーの仕事がなくなること、ショートヘアの需要が中々無いかもしれないこと、再びロングにするには時間がかかることなどをリスクとして最終確認されましたが、私の中で既に気持ちは固まっており、「(仕事が)なくなってもいいです!」と何のためらいもなく言っている自分がいました。(怖いもの知らずって恐ろしい…)
仕事がなくなる心配よりも、とりあえず失敗してもいいから一度試して、どうなるのか自分で結果を確認したい、という気持ちが上回っていたのだと思います。
自分が試したいことをやってみて、それでダメなら次を探せばいい。一度失敗したくらいで今までやってきたこと全てがダメになるなんてこと、滅多に無いと思っています。
それに、失敗してもいいからやってみたい!と強く想って行動したことは、結果がどうあれ、必ず次のステップに繋がっていきます。
ちなみに、投げかけられた確認事項に関しては、こう考えました。
・ヘアショーの仕事がなくなる→なくなった代わりに別の仕事がくる
・ショートヘアの需要が少ないかもしれない→ロングヘアでも結局、大勢のモデルと仕事を取り合うことになり、倍率が高そう。元々人数もいないショートヘアの方が、1本に対しての倍率が低いのでないか
・再びロングヘアにするのに時間がかかる→ロングになる前の過程で、ボブやミディアムが似合うかどうかも判断することができそう
随分都合のいい解釈ではありますが笑
もしかしたら私も、ロングヘアでしかできない仕事を逃したかもしれません。しかしそれを考えてみても、ショートにしたことで経験できたことが本当に多く、充実していたと思います。
そして何より、もやもやとしていた自分の気持ちが、すっきりと明るくなりました!
自分が心地良くいることって、モデルをやる上でとっても大切だと思っていて、仕事に合わせるだけでなく、自分自身の声もしっかりと聞いてあげることが、より良い表現に繋がるなと、今ではつくづくそう思います。
◆ヘアカットは3回目にして成功
念願のショートヘア決定!と嬉しい気持ちになったのも束の間、なんとヘアカットが中々うまくいかず、1ヶ月の間にサロンを変え、3回も切りました!!
最初に行ったヘアサロンで2回切ったのですが、どうにもしっくりこない…事務所のマナージャー陣からも「なんか違うね…」との声。1回目は伝え方が悪かったのかもと思いましたが、2回目で切ってしっくりこないなら、相性の問題かもと思い、急遽別のサロンを探すことに。
結局キャスティング会社の方に紹介してもらったところに行き、3回目にしてピタッと格好いいショートヘアに決まりました。
実は、最初に行ったサロンは、主にロングヘアを得意とするところ。そして最後に行ったサロンは、大胆にカットする、ショートヘアが得意な女性ヘアスタイリストさんに担当していただきました。ご本人の格好いいショートヘア姿も、とても印象的に残っています。
ヘアチェンジするにはサロン選び、さらには誰に切ってもらうかが本当に重要です。
ロングヘアが得意なところ、ショートヘアでも大人っぽいものが得意だったり、エッジの効いたものが得意だったりと、そのサロンのカラーがあるので、自分がやりたいヘアに近いものをやっているところを探した方がいいです。
私も3回切ってもらったことや、その後も何個かヘアサロンに行ったことで、サロン選びの大切さを実感しました。
髪型ひとつで大きく印象が変わるため、モデルにとって相性のいいヘアサロン、ヘアスタイリストさんは本当に大切であり、貴重な存在です。
2回目ヘアカット後
3回目ヘアカット後
◆おまけ
一番最初にショートヘアにしたのは〇〇部きっかけ
子供の頃にもショートヘアにしていた時期がありました。けれどある日、出掛け先で知らない人に男の子に間違われ、「そこの僕〜」と呼ばれたことにとてもショックを受け…高校入学まではロングヘアを貫いていました。
三つ編みやポニーテール、お団子にしていた私が突然ショートヘアにした理由は、高校で入った部活にあります。その部活とは…宝塚部”!宝塚で上演されるミュージカルやダンスを、文化祭などで実際に自分たちでも上演する部活でした。
もちろん、身長から男役に。これをきっかけに、現在よりもかなり短いショートヘアにカット、ここから私のショートヘア人生が始まりました!
ロングヘアでもショートヘアでも、要は今の自分を楽しむことが一番。どうしても楽しめないなら、一度思い切ってチェンジしてしまうのもあり。何を言われても、最後に心を決めるのは自分だもんね。そんな髪型のお話でした。
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