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手仕事のコツ・最短で上手くなる方法はあるのか

編み物講師をやっています。
人に、教える仕事をしていて感じたことや気づきはたくさんあります。
そして、意外かも知れませんが、手仕事(技術)を教えているのに、カウンセリングをしている感覚になることがたまにあって、
習い事は実は人生のあり方を見直す機会になってるのかも・・・と、密かに信じているので、その辺のことを、お伝えできたらな・・・と思い、仕事の場で感じたことを時々記していこうと思います。


初心者さんや、習い始めた人から、時々質問されます。
「綺麗に編めるコツはありますか?」

そうですね。
コツはありますが、一番のコツはたくさん編むこと、かな。と答えると、少しがっかりされます。

基本、手仕事は何でも、やればやるだけ腕は上がると思います。私のレッスンでも、たくさん編めば上手になる・・・というお話はよくします。

でも、初心者さんにとっては、身体が覚えるまでは、自由に手も動いてくれないので、さくさく動いて、綺麗に編めてる人は、「何かしらコツを知ってるんじゃないか」と、思われるのも、わかる。

教室では、生徒さんが実際に編まれている手元を見ながらのレッスンですので、その人が、どこにつまずいているのか?
手の動きをどう変えればもっと編みやすくなるか?
編まれている手元を見ながら、そういうことを講師は常に考えているので、
基本の編み方を踏まえて、その人がより編みやすく、綺麗な編地になるように、お伝えすることができます。

お一人お一人、手の動きにくせもあり、こうしたらいいんじゃないかな・・・という点も様々。千差万別です。

講師の仕事は、基本や技術をお伝えするのは勿論ですが、一人一人の生徒さんが、
「何に困っていて、どこを修正すればいいのか?」を、判断し、お伝えすること・・・だと思っています。

私がこうだから、あなたもこうしたら・・・は、通じることもあるけど、通じないこともある。

でも、これって、何人もの生徒さんの手元を見たから言えることかもしれません。

自分のことしか見てないのでは、務まらない。人さまの編む姿をたくさん見て、自分と比べて、なおかつ、
「どうしたらこの生徒さんの困ってることを解決できるだろうか?」と、たくさん考えてきた。
その時間が今の私の講師としての自信に繋がっています。

YouTubeなどのSNSで、編み方や基本が動画でいくらでも学べる、今の世に、わざわざ時間とお金をかけて習いに出かけて下さる生徒さんたち。

その対価に見合うレッスン。少人数にこだわっている最大の理由は、ひとりひとりに寄り添いたい。

これに尽きます。

それを踏まえたうえで言わせてもらうなら、

「ちまちまと小さな物を編むよりも、大きな物を編む方が、編むことに慣れて上達する”コツ”です!」

自分では気づきにくい、癖や思い込みを変えたいなら、やはり、プロに見て貰うのが一番の早道ではないかな。

そして、やはり、生徒さんも、先生の手元や動きをよく見て観察することも大切。

もちろん、言葉を尽くして、コツをお伝えしていますが、
「見て覚えろ。」
という、昔の職人の教え方もあながち間違ってはいない。

そういう意味では、YouTubeなどの動画は繰り返し見て確認できるから、本当に便利ですよね。

見て、やってみて、見てもらって確認。

手仕事に関しては、正解は人それぞれ・・・といっても過言ではないから、自習のみで学ぶよりは、師に付いて学ぶのがより早く上達するコツではないかと、商売抜きで思います。

是非、お近くの編み物教室の門戸を開いてみて下さいね。

(ちょっと、商売気出してみた・・・。)

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