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八方美人が、お人好しになった日。


少し前、勤めていた会社を退職しました。

ここで過ごした日々と、
それによって生まれた感情を覚えていたいので、こちらに記させていただきます。



はじめて人事のお仕事をして、沢山の問題や個人の悩み事に触れてきました。

わたしの職場は大阪の中でもド大阪な場所にあります。

そして、職員と人事の距離が良くも悪くも近すぎる…!
いい声も、悪い声も、全部直接耳にしてきました…。

どれも大切な出来事で、ほとんどのことを覚えてます。
気持ち悪いですね(笑)




元々、わたしは中々に近い距離感で人を見守るタイプで、人の付く嘘に鈍感です。


自分自身が上手く生きていくための嘘も、自身が健やかであれば嘘でよかったと考えてしまうタイプなのです。
例えば、職員さんが病気になったと嘘をついてお休みしても、病気である事が嘘であれば真っ先に「あなたが健康でよかったなぁ」と思ってしまう、ということです。


こんなわたしが人事になれば、
様々な意図を含んだ話に振り回されてしまいそうですよね。
ええ、その通りです。
全身全霊で振り回されておりました…!

何度も、病気になったと嘘をつかれ
何度も何度も、不思議な色恋沙汰の噂の的にされ
何度も何度も何度も、不安に揺れる瞳を見てきました。

その度に、
真実と事実はいつだって同じ結果になんてなるものではないと思い知らされました。

面と向かって、沢山叱られましたし涙する人もいました。
しかし、それと同じくらい微笑んでもらいました。

その度に、
わたしは信じてよかったと実感していました。

物事や人に対して誠実でいられた、というエゴも含まれると思いますが、
わたしは「これは正しいことである」とさえ確信を持っていました。


ここで言う正しいことは、
誠実に人に向き合ってくれた人間は、感情を共有してくれたということです。

共有した感情は、人に移ると様々なものに形を変えます。

愛情を感じ取って頬からあたたかい涙となったり、
流れる涙が哀しみを共にする表れであったり、
はたまた激しい憤りでこぼれ落ちた涙かもしれません。

わたしは、
あなたは誰かに感情を与える存在になり得るということを、みなさんに伝えたかったのです。

だって、
わたしが伝えようとした100%の誠意に対して、
あなたにとっての1%の愛情で応答してくれたじゃないですか。

例えば、朝にする「今日もがんばろうね」
例えば、夜 残業終わりの「気をつけてね」

そんな1%は、わたしのなかで大きく膨らんでいます。

膨らんだ分の愛情を人に共有するため、日々、誠実に人と向き合うことができています。

そうやって、あなたの愛を今感じとっています。



いつしか、友人が「足元掬われて、救われていたい。」という独り言の文章を共有してくれました。

自分が形に出来てない感謝や地位、信念、真意、愛情…
大人になって色々な形の在り方が見えてきてるのもわりと厄介で、
人生において目に見えないものを重んじて生きることは、より一層絶大なる、虚無にのまれることが多くあります。

でもきっと虚無にのまれたあとは、
また何にも知らない自分になってるから、
誰かに教えを乞うてみたり、
優しさや情景に新鮮さが尽きることなく、
もう一度信じてみたり出来るのかもしれません。
そう考えると、
やっぱ足元掬われて、救われてたいなぁって、わたしも思うんです。


良くも悪くも全身全霊で物事を受け止めてきたからこそ、沢山の本音に寄り添えた気がします。


これがわたしの長所で短所です。


支離滅裂とはなりましたが、これで失礼します。


(随分と伸ばしていた髪をショートにするくらい、八方美人とどやされていた自分を抱きしめてあげたい…!)

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