「ami」をめぐる3つの物語 〜第1章「はじまり」〜
ami hayamaをはじめたワケ
こんにちは。
ami hayama(アミハヤマ)を運営している、株式会社ami代表のmihoと申します。
ami hayamaは、2017年7月に神奈川県葉山町でナチュラルワイン専門店としてオープンしました。
店舗には、飲食が楽しめる角打ちスペースと宿泊施設を併設し、2020年には輸入業もスタートしました。
今回は、よく聞かれる質問である「なぜami hayamaを始めたのか?」という点についてお話しします。
「ワイン」との出会い
私がワインに目覚めたのは、20代の飲食店勤務時代に遡ります。
当時、お酒全般が大好きで、ワインもそのひとつに過ぎませんでした。
そんな時、飲食店向けのワイン試飲会に参加させてもらう機会があり、それまでの常識を覆すようなワインに出会ったんです。
試飲会で、そのワインを口にした瞬間、まったく新しい味わいに衝撃を受け、こう言い切りました。
「このワインを造った人に会いに行きます。」
そして、数ヶ月後、本当にそのワインを造った方に会いにフランスのロワール地方へ行きました。
パリのワインショップで住所を聞き出し、当時フランス語だけしか通じない田舎町にたどり着くまで、まさに冒険。フランス語も話せないまま、手元のメモに頼りながら辿り着いたそのワイナリー。彼らは突然訪れた私を温かく迎えてくれました。
フランスで初めてのぶどう畑
そのワイナリーは、想像とは異なるものでした。牛や馬、羊などの動物たちが共存し、果物の木もたくさんあり、まるで森のような環境の中にぶどうの木が育っていました。
「これが自然な姿なんだよ」と教えてもらい、自然と共存するワイン造りの姿に心を打たれました。
自身にとっては初めてのぶどう畑見学だったので、これが当たり前だと思っていましたが、後々、他のワイナリーを訪れた時に、整備された畑と雑草一つない環境に驚くことになります。
ワイナリーではワインと共にランチをご馳走になったり、家族総出で心のあるおもてなしをいただき、言葉にはならない感謝が溢れる時間を過ごさせてもらいました。(ちなみに、のちに「伝説のワイン」と呼ばれるようになった彼のワインは、ami hayamaでは扱っていません。造り手は引退し、家族にワイナリーを引き継いでいます。あの日の出会いには、今も感謝の気持ちしかありません。)
「ワインの道」へ
フランスでの素晴らしい体験がきっかけで、ワインに携わる仕事をすると強く決心しました。
帰国した後はワインの会社で働いたり、学んだりをしていましたが、出産という大きな転機が訪れました。2人の娘を授かり、子育てに追われている間、あっという間に時が過ぎていきました。
次女が保育園の時だったでしょうか。ある日ふと時間の流れの速さに愕然としたんですね。
このままだとまずい。
夢を叶える前におばあちゃんになってしまう!と。
それで、再び夢に向かって動き出すことにしました。
資産家ではありません
「葉山でワインショップを運営している」と言うと、「資産家の娘が道楽で始めたのかな?」と思われることが多いです。
残念ながら違います笑
金融機関から融資を受け、地道に返済しながらやっています。
初めは融資の申請が通らず苦労しましたが、何度も相談に通ううちに、ようやく話を聞いてもらえるようになりました。その過程で、多くのアドバイスをもらい、道が開けたのです。
3大nothingの起業
資金を調達し、土地を購入し、事業をスタートしましたが、創業時は「無知、無謀、無鉄砲」の3大nothingでの経営でした。
ワインに対する情熱はあったものの、現実の運営は想像以上に複雑で、次々と予想外の問題に直面しました。
それでも、一つひとつ解決しながら進んでいった日々は、今のami hayamaとチームを作り上げた貴重な経験です。
挑戦し続けた結果、今のami hayamaがあります。
さて、長くなってしまったので、いま現在のami hayamaについては次回にお届けしたいと思います。
Instagramでは日々のこと、ワインのことなどをご紹介していますが、より詳しくami hayamaのストーリーを、こちらのnoteでお伝えしていければと思っています。
この場を通して、ami hayamaの中にいる私たちの想いについてお伝えし、ご縁のある皆様とつながっていければ幸いです。
元気にがんばって更新して参りますので、これからどうぞよろしくお願いいたします。
ami hayama代表
鬼無美穂(きなしみほ)