ぐらしあすの「くろでんわ」
スマホが普及して久しい。
便利な世の中になったもんだ。
調べたいものはすぐ調べられるし、動画を見ることはできるし、
知らない人とも友達になれるし、欲しいものはすぐ買えるし、
銀行や郵便局まで行かなくても事足るし、恋人探しまでできる。
その他もろもろ。
ぐらしあすの実家にあった「くろでんわ」。
ある意味不便でもあった。
何しろ家に1台の「くろでんわ」はリビングに置いてあった。
ぐらしあすが電話をかけたり、かかってきたり。
おもいっきりワイヤードなので、同じくリビングにいる親や兄弟には、ぐらしあすが話していることが丸聞こえ。
当時の彼女から電話がかかってきた。
(親か兄弟が受け取るから、誰からの電話かわかる)
照れくさい思いを何度もした。
それがまた良き想い出
健康診断を受けた病院の医師から電話がかかってきた。
(血液検査の結果が良くないので、大きな病院へ行ってください)と
激しく不安だった。
受けた会社の担当者から電話がかかってきた。
(内定です)と
両親と飛び上がって喜んだ。
いろんな思いでが詰まった「くろでんわ」。
たまに都会に出た時に骨董屋で売っているのを見た。
今でも友達と会っていて、別れ際に、「また電話するわ」
と言いながら、ごく自然に、左こぶしを耳にあて、
右手の指でくるっとするする癖が身について離れない。
これも良き習慣でありしみついた癖。
いいなと思ったら応援しよう!
ディプレッションまっさかり。ぐらしあすの「こころの声」を中心に、自分が体験したことや、時折感じる何のエビデンスもない、主観の記事も徒然に書いていきたいとおもいます。よろしくおねがいします。