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2024年大統領選挙から考えるアメリカのインテリアトレンド

こんにちは!アメリカインテリアショップでインテリアコーディネーターをしている深井です。

ようやくアメリカ大統領選挙が終わりましたね。結果は、、なんとも言いにくいですが、それを踏まえて今後のアメリカインテリア予想してみました。
過去の大統領とインテリアトレンドを照らし合わせて、今後に注目しています。

2025年トレンドスタイルの予測

それは“Glamスタイルの再燃”です。
前回トランプ氏が当選した2016年当時はシャビーシックが全盛期だったアメリカインテリア。

シャビーシックインテリア

見た目の通り新しいというよりも昔の田舎町のようなイメージ。シャビーシックの代名詞でもあったレイチェルアシュウェルもなつかしいですね。 

その2016年以降トレンドとなったものがミラーやクリスタルなどを使ったとても煌びやかな“Glam”スタイルでした。


Glamスタイルとは

ちなみにGlamスタイルとは、1930-40年代頃のハリウッド映画シーンをモチーフとしたインテリア。
その頃映画産業が盛んで黄金時代とも呼ばれたこの時期。まだ白黒のシルバースクリーンの中でたくさんのスターが登場し、より豪華な舞台セットが求められることに。映画の中で使われたミラーやゴールドやシルバーなど煌びやかな装飾、ベルベットや毛足の長いファーなど上質素材にこだわったセットは、スター達をますます輝かせました。

https://pin.it/2hCAGSMQ5


2016年トランプ政権発足のあとに

2018年頃よりこのGlamスタイルがアシュレイでも徐々に増えてきました。

グラムスタイルを提案したプランボード(2018)

ちなみにインテリアの歴史も周りにまわるので、Glamスタイルのリバイバルはもちろん過去にもあります。その代表的なのが1980年代。

ミュージックシーンではマイケルジャクソンやマドンナたちが一世を風靡していたこの頃、当時の大統領はロナルドレーガン氏でした。同じく共和党代表で「強いアメリカ」を打ち出していたり共通点が多いと言われてます。

1980年代のイメージ カラフルな印象
https://pin.it/5W24zX60L

つまりアメリカの強さを改めて認識したい、希望を持ちたい時代に好景気で華やかである象徴のGlamスタイルがリバイバルとして注目されたタイミングが合っていたということが興味深いなと思いました。

そして2025年以降予測

2020年以降Glamスタイルからまた変わり、ここ数年のアメリカインテリアはモダン一色だったのですが、2023年末くらいからクラシカルなインテリアの新作が多く、アシュレイ、そのほかのアメリカインテリアブランドもクラシカルデザインが戻ってきています。

@studiomcgee

Netflixでおなじみ『DREAM HOME』で有名なstudiomcgeeのシェイ(ドリームホームのデザイナー)のインテリアもクラシックや要素が。

以前はホワイトベース、とてもシンプルで素材感のあるインテリアが特徴でしたが、最近はダークなペイントを施した空間や、ウィリアムモリスの壁紙を使った空間など、19世紀後半のアーツアンドクラフトの手仕事への回帰や素朴な懐かしさを感じさせつつ彼女の洗練されたエッセンスが効いている空間へ。
古いデザインも洗練されたデザインへ導く色使いが本当に素敵!

モリスの壁紙とシェイの世界観

ここで2016年以降のアメリカの展示会やインテリアショップの動向をひとことでまとめるとこのような流れになるのではないでしょうか。

【アメリカインテリアトレンド動向】
2016年シャビーシック
2018-2022年グラム
2019年モダンファームハウス
2021年モダンラグジュアリー
2024年ミッドセンチュリーモダン
2025年以降 予測⭐︎ グラム/アールデコ

※深井調べ&予測(2024)
数年の違いはあれど流れは共通しているはず

時系列を書いてみてあまりに短いスパンに驚きましたが、アシュレイの新作もこの流れに沿ったように常に変化しています。ヨーロッパのインテリアと比較しても、絶え間なく変化しているのを感じやすいのがアメリカインテリアの特徴です。


トレンドを知ってインテリアにどう活かすのか

アメリカ大統領とインテリア、とても遠い存在だけれど今回関連付けてフォーカスしてみたトレンド予測。
クラシカルへの回帰(古いものへの愛着)の流れから2025年もまたGlamインテリアが来るのではと予測してみました。皆さんはどう思いますか?

トレンドを知る、予測する目的としては、トレンドそのものを反映したコーディネートがしたいわけではなくて、トレンドを知ることで基準のアップデートをしたり、そしてトレンドから見える世界や文化の背景がコーディネートの幅を広げるエクササイズにもなります。

2024年“Make America Great Again”と再び叫ばれた今、現在のクラシカルデザインの回帰からどのように変化していくのか、今後のアメリカインテリアの動向にもさらに注目したいと思います!
 


海外のインテリアをヒントに内装の家具で空間が変わり、より良い暮らしへと変化するトータルコーディネートサービス“Remodel”を行っています。
インテリアでお悩みの方がいればお気軽にご連絡ください✨


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