オモニから教わった固形石鹸の威力
最近ずっと肌の調子が悪い。
夕暮れになると衣類や下着の摩擦で
蕁麻疹が広がる。
他にも原因があるから血液検査を勧められている。
皮膚科へ行ったけれどなんだか
根本的な解決になっていない。
なるべく肌に負担をかけないよう
保湿や摩擦レスを、心がけてきた。
どうせ身体のアカなんて勝手に捲れて落ちるんだからこする必要なしということ。肌を擦ることで皮ふが傷む。
皆さんもどこかで聞いた事があると思う。
摩擦レスになり、1年くらいたった。しかしこなあいださーっと軽く
お腹を擦ったらあかが出てきた。
これが勝手に捲れるってやつ?
ふと昨日おもいたって
近所の所謂健康ランドにある
垢すりに行ってみよーと思った。
ちなみに数年前に行ったことはある。
押しても駄目なら引いてみるじゃないけど肌に負担をかけてみようと思った。
しかも25分の短時間コースではなく
40分コース。垢すりとボディケアとか洗髪とかあるけど、わたしはオンリー垢すりを選んだ。
ゆっくり湯船につかって時間になった。
恐らく韓国人であろうオモニが 「どの組み合わせ?」というので
オール垢すりと答えた。
で、始まった。途中からなぜか
圧が変わった。少し痛い。
ミトンがもっと荒くなった気がする。
ふと薄めをあけるとすんごい量の
垢が落ちてる。
ヒーっオモニごめんと思う。
オモニはモクモクと体を擦る。
まな板の上の鯉とはこのこと。
垢すりは人気らしく3台のベッドは満席。
終盤に差し掛かってオモニは急に話しかけてきた。
「皮ふが脂っこい」
「は?」
「体を洗う時。固形石鹸使いなさい。ツルツルになるし汚れも落ちる。泡を立ててタオルで洗う」
「今泡のボディーシャンプーとかで洗ってる」
というと
「泡を作るためにいろんな薬品入ってる。良くない。汚れ落ちない」
固形石鹸を見るたびにいつも
この世でどれだけのニーズかあるんだか。と横目で見てた。世の主流はボディーシャンプーなのに。
「うちは子供にも固形石鹸使ってる。ツルツルだし肌がくすまない。」
そしてオモニはザーッとお湯をかけて
「はい!おしまい。肌が白くなったよ!赤くなってるとこは消えるから大丈夫」
と言われ、そっかーとおもって顔上げてオモニの顔をまじまじと見た。
スッピンのオモニの顔はピカピカで
とても綺麗だった。
家に帰って固形石鹸を調べるとなんと
売上が急激に上がっているらしい。
V字回復なる文字もあった。
物事には必ず良いに対して
悪いということが存在する。
時代もあるだろう。
その時自分がどちらを選択するかは
その人自身だ。
医師だって人間だし、脱ステロイドを謳う医師もいれば、いやいやステロイドは期間を決めてきちんと使えば効果は得られると。
昔、保育園に勤めていたころ。
お母さんが脱ステにハマったばかりに、アトピーがひどくなってうっすら血が滲んで包帯グルグル巻で登園してきた女のコを思い出した。
あまりにも昼寝に掻きむしって布団が
血ダラけになり、お母さんに他の子への感染の可能性が出てきたのでこのままではおあずかりできません。
病院へ行って下さいと行って嫌がるお母さんを保育士2名で連れてったことを思い出した。
医師はキッパリと
「お母さん。これは見方によれば虐待ですよ。入院一歩手前。」
お母さんは観念して薬の塗布を認めた。みるみるうちに良くなった。
お母さんに「良くなってよかったですね!」というと
お母さんは、カバンから脱ステの医師が書いた本を取り出して
ニコニコしながら「先生これ読んで下さい。」と言って渡してきたそうだ。
なんか宗教の勧誘みたいな気もした。
結果薬は辞めたり続けたりしながらも
卒園して今は元気だという。
話は反れたけどつまり物事には必ずどっちもある。
わたしはあまりにもオモニの肌がピカピカで、マスク外した吐息にはほんのりキムチの香りがした。
キムチ恐るべしだとも思った。
恐るべし発酵食品。
相変わらず蕁麻疹はポコポコできる。
しかし擦ってもこすらなくでも変わりないなら固形石鹸ありだと思う。