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【読書】奥泉光『グランド・ミステリー』メモ

ほんの覚え書き程度に。
(大森望さん解説で充分と言う感じなのだ。)

奥泉光『グランド・ミステリー』読了。文庫本P831前後の本多弁護士の戦争についての考察スピーチに沈思。ラストシーンの範子の「オーシーノ公爵とは結婚できませんけれど、羊飼いコリンとなら〜」のことばは温かく、健康な明るさで締めくくられてよかった。

ほんとにたまたま『お気に召すまま』を借りてあった。

『グラ・ミス』に出てきた羊飼いコリンのよき台詞は

「俺は正真正銘の働き者だ。食うもんは自分で稼ぐ、着るもんも自分で手に入れる、人の恨みは買わねえ、誰の幸せだってうらやましいとは思わねえ、他人の喜びは俺の喜びだ、自分の不幸は甘んじて受け入れる、俺の一番の自慢は雌羊が草を食い子羊が乳を吸うのを見ることだ。」ちくま文庫P97こんなセリフを書く沙翁(シェイクスピア)の偉大さよ。

そしてそれを小説のエッセンスに使った奥泉さんの巧み。

流れで『この国の戦争』を読み始めるが、

記憶力というものがないぼんやりあたまには最初(日露→満州事変のあたり)から情報量が多すぎてとほほ。


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