リラクゼーションセラピストの職業分類コードは?
「第I章 リラクゼーション概論 I-1 リラクゼーション業の適正化に関する自主基準」のセクションからは、自主基準の規定の内容を問う問題のほかに、職業コードの問題も出ます。
<設問>「リラクゼーションセラピスト」の日本職業分類コードで正しいものを選びなさい
1.426
2.427
3.428
4.429
■職業分類コードとは?
5年に一度、総務省が行う国勢調査を行いますが、その際、国民がどんな職業に従事しているかを集計するために使うのが「職業分類コード」です。
ここに職業として明記されたということは、お国に認知された職業ということ。
協会としても「リラクゼーションセラピストの地位向上」という協会理念の実現にむけた一歩として大きく評価しているものと思われます。
ただし残念ながら「429」はリラクゼーションセラピスト専用のコードというわけではありません。
429は421~425に分類されない「その他のサービス職業従事者」であり、具体的には、以下のように記述されています。
■429の中身は...
職業分類コード429は、「他に分類されないサービス職業従事者」で、要するに「その他」という扱い。具体的には次のように書かれています。
429 他に分類されないサービス職業従事者
占い師,便利屋などの仕事及び待合,貸席を経営,管理し,自らも主に接客サービスの仕事に従事するものなど他に分類されないサービスの仕事に従事するものをいう。
例)占い師,便利屋,靴磨き,待合主人,貸席主人,置屋主人,みこ(巫女),エレベーター係,コインランドリー管理人,コインロッカー管理人,犬・猫の美容師(トリマー),ペット預り人,野犬捕獲作業員,競馬予想屋,美術モデル,公衆電話管理人,霊園管理人,学童保育指導員(学童保育所),スクールバス介助員,民間職業紹介人,内職周旋人,マリーナ管理
人,狂犬病予防技術員,リラクゼーションセラピスト(リラクゼーション業のもの),スパセラピスト(リラクゼーション業のもの)(※3)
なんだか、すごいラインナップですね。
ちなみに、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師には152という保健医療従事者のコードが割り当てられています。リラクゼーションセラピストの地位はまだまだ低い(というかほとんど相手にされていない?)
職業コード分類については、登録された年次を問う問題もあります。
<設問>リラクゼーションセラピストが総務省の「日本標準職業分類コード429」に加わった年で正しいものはどれか
1. 1973年
2. 1992年
3. 2009年
4. 2012年
正直、どうでもいい・・・のですが・・・
でも、協会理念の実現には重要なこと。
正解は2009年。
総務省統計局から出ている「職業分類」という冊子(※3)は西暦ではなく和暦で書かれているので、和暦で出題されるかもしれませんね。
なお、初版テキストでは2012年と書かれていましたが、その後、正誤表が出て、2009年に訂正されているので、古いテキストを使っている人は注意してくださいね。
■ヘルスケア産業の市場規模
次は市場規模に関する設問です。
<設問>健康関連の市場規模で 2020年lこ予測される金額で正しいものはどれか
1. 2.2兆円
2. 4.4兆円
3. 6.6兆円
4. 8.8兆円
これも、まあどうでもいい感じですが、正解は2の4.4兆円。
しかしこの数字、20年も前の予測値で、古すぎます。
テキストの元ネタはこれ
2001年に日本医療企画というところが作ったレポートだそうで、2003年の日本総研の「健康医療産業の現状とそのビジネスチャンス」というレポートに載っていました(※4)。
ヘルスケア市場に関するレポートで新しめなのは、経産省から出ているこれでしょうか。
[出典:次世代ヘルスケア産業協議会の 今後の議論について,2019]
これによると、2025年で33兆円、だそうです。
このうち、健康保持・増進に働きかける分野は、12.5兆円。
リラクゼーションはここに含まれるんだろうと思います。
では、この12.5兆円のなかで、リラクゼーション業の市場規模はどれくらいなのか。
メディウェイズという調査会社のレポートによると、リラクゼーション業と鍼灸整骨業界を合わせた市場規模は6500億~7000億。これにエステの3000億を加えると、ボディケア産業全体としては約1兆円というところのようです。(※2)
これは2018年の調査なので、2025年に20%増とすると1.2兆円。結構な市場規模ですね。
調べてみるとだいたい、カラオケ産業と同じくらいの市場規模になるようです(※5)。なんとなく、肌感覚でもそんなもんかな、という感じでしょうか。
まあ、どっちにしてもリラクゼーション業界の市場規模については信頼できる数字がないので、試験にでることはないと思います。(もし出たらごめんなさい)
ついでに、
2018年前後のリラクゼーション業の大手各社別売り上げは、
・ラフィネ 310億円
・りらくる 304億円
・カラダファクトリー 103億円
となっているそうです。ご参考まで。
[2019/12/26 作成]
[2021/4/12 加筆・修正]
■参考資料
※2 ボディケア業界のカオスマップ,メディウェイズ,2018
※4 健康医療産業の現状とそのビジネスチャンス,日本総研,2003
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