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「求道すでに道である。」って言ってるけどさ。

こんばんは。書く習慣1ヶ月チャレンジ1日目です。
お題は「今抱いている目標や夢」

結論から言うと、「賢治文庫作りたい」です。

わたくし本業は農家をしています。宮沢賢治の憧れから、中学3年の進路には農業高校を指名するも、両親は普通に公務員でしたので、両親や教師から「普通高校にしておけ」と言われ、まあまあ勉強もできて従順な中学生だった自分は素直に従いました。吹奏楽部に明け暮れた高校生活を送った後は大学にも行かせてもらい、農学部的なところに進学しました。まあここでも吹奏楽部にどっぷりはまっていたので、ギリギリの単位でなんとか卒業しました。
当時の夢は農家になること。
何かを作ることも好きだったし、賢治のように農業で誰かの役に立ちたいとふんわりぼんやり考えていたのです。農家の役にも立ちたいと言う思いも頭の片隅にありました。

で、現在地は農家です。ちなみに夫の実家も農家ではなく、2人とも脱サラの新規就農です。農家になって9年がたちました。


夢や目標には先がある


「夢を叶えたんですね。素敵ですね。」

とお客様にたまに言われます。

でもね。

「当時の夢は農家になること」って書いたじゃないですか。
農家になった時点で、目標に到達してしまったので、これからどうしようの連続だったんですよ。
考えてみれば「自分今日から農家でーす」っていえば農家なんですよ。農家を仕事にするってことに対してあまりにもぼんやり過ぎたので、なってからが大変だったんですよ。
「職業」そのものを夢や目標にしてしまうとこうなります。
夢や目標はあくまでも
「自分がどうありたいか」
「どんな未来を描きたいか」
「社会に対してどう向き合うか」っていう自分の状態にするべきだったなぁと学生の時に気づくべきでした。

宮沢賢治よりかは高村光太郎かも

正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである
われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である

宮沢賢治「農民芸術概論綱要」より序論

夢や目標に向かうと言うより、賢治の場合は理想の世界―みんなが幸福になる世界を目指していました。未来の目標に向かう道を求めて一歩一歩進んでいくということが道を作っている。なんかもうキラキラしてる道っていうイメージなんですけどわかる方いますでしょうか。

私はこの道を希望を持って進んでいくんだ!理想の世界を作るんだ!

一つの光に向かって目を輝かせて進んでいくイメージというか。

これももちろん良いんですけど、職業を目標にしてしまったがために試行錯誤してきた農家にとっては、これからの夢や目標を今一度考え直したときにしっくりくるのは、高村光太郎の「道程」のほうなんですよね。
こちらは「重い」というか、覚悟というか、まだ先が見えない道をあーでもないこーでもないと思考しながら進んでいった結果道ができてた、みたいな。

だからこれからの農家としての夢や目標のイメージは宮沢賢治と言うより高村光太郎なんです。


賢治文庫のその先

冒頭に戻って、じゃあ何今の夢や目標が「賢治文庫作りたい」になるのか。

賢治文庫と言うのは賢治の童話とか関連書籍を集めた図書館で、そこで宮沢賢治を語る会とかイベントもできたらいいなと思ってます。

単純に自分のライフワークとして賢治を追い続けていきたいなと言うのがあるんです。農家としてどうあるべきかは「道程」のように試行錯誤しながら道を見つけていくのですが、個人の人生としての夢や目標が別にあっても良いなと思うようになりました。

以前の記事でも触れましたが、自分の好きなものに向き合うことが自分と向き合うことになる。今まであんまり自分と向き合ってこなかったので、それが仕事の弊害になることもありました。

私の人生の決断に大きな影響を与えた宮沢賢治を追い続けて、自分がほんとうにやりたいことや、推し活を楽しむのもまた新しい夢としてありだなと思うのです。この書く習慣チャレンジもその行程のひとつになります。

賢治文庫と言う場所が、賢治を推している人も、初めて触れる人も日々の何かのきっかけや気付きになれば言いなと言う思いもあります。

ちなみに賢治文庫をすでにやられている方が岩手にいらっしゃるのでその方の影響です。影響受けてばっかりですね。note記事を書いているので訪問してみてください。


ではまた明日お会いしましょう。


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