うたうたい②短詩まとめ2024年10月と11月
2024年10月と11月に書き、Xにポストした短詩をまとめたものです。
体調不良などで、思うように書けないことも多かったです。
『言葉の添え木』様よりお題「焔」
『深夜の二時間作詩』様よりお題
「光と影」「寄せては返す」をお借りしました。
言葉の添え木
「焔」
紅い花揺れた
燃え盛る火花の如く
葉見ず花見ず天上に咲く
いつまでもひとつになれない
それでも想うはあなたひとり
忘れることだけ上手くなっていく
「ひとり」
触れた掌が冷たくて
あなたの心がここにないことを
はじめて知った
「つばさ」
手放した過去が疼く蠢く
憎悪と虚無が渦巻く場所で
その波に飲まれ
心を引きちぎられそうになる
手に入れたはずの翼は
どこにもない
どこにも行けない
風邪をひいたみたいだ
きっとあなたはこんな夜でも
知らない誰に抱かれて眠る
誰とでも遊ぶ
誰とでも踊る
ぼくの気持ちに気づきもしないで
深夜の二時間作詩
「光と影」
糸に光る雫を黙って見ていた
囚われの身に相応しくない涙
あなたはいつだって情熱的で
あなたはいつだって冷静だった
見上げたら空
其々の役割がある
「鏡よ鏡」
かがみよかがみ
笑顔の下で哭いてる人がいる
かがみよかがみ
笑顔の下で嫉妬に狂う人がいる
かがみよかがみ
世界で一番醜いのはわたしです
かがみよかがみ
甘すぎる林檎を口にすれば
一思いに死ねるでしょうか
かがみよかがみ
世界で一番愛されてるのは
だれですか
ぼくらはいつだって恋を支えに生きてきた
傷ついても良かった
もう一度だけ会いたかった
二度と戻れない
この街はきみとの思い出が多すぎて
「デットライン」
始まりがないのだから
終わりもないよと
きみなら言うのでしょう
曖昧なままのデットライン
触れた口唇に
体だけ心ごと
奪われたままで
まだ動けない
まだ忘れられない
深夜の二時間作詩
「寄せては返す」
あなたとわたし
「ちいさなせかい」
ゆらぐゆらぐ
わたしのこころ
まもるまもる
わたしのせかい
優しい人と薪を焚べるあなたに
わたしは嫉妬の青い炎を燃やす
愚かな恋に身を焦がし
わたしはひとり灰になる
「雨月夜」
海ならばキオクの彼方で
愛ならば傍にいられた
雨が雪に変わる
振り返らないと決めて放した手
満ち足りていると思っていた
隠した心置き去りのまま
ぼくはここだと叫んでいる
振り返ると空で
月が泣いていた
「純白」
真夜中に降り積もる
あなたは誰と
この雪を見ていますか
しあわせですか
名もないわたしの
名もない言葉。
詩とは呼べない拙いものでも、一つ一つが大切な作品です。
何があっても、わたしのことばを守れるのはわたしだけ。そう思っております。
お願いがございます。誠に恐れ入りますが、もしもわたしの書いたものに何か手を加えることや名前を出すことがありましたら、必ずお声掛けいただきたいと思います。悲しい思いをしております。どうかご理解のほど、よろしくお願いいたします。
北海道は雪の季節になりました。
お読みいただきありがとうございました。
皆様がしあわせでありますように。