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ジャム・ザ・ハウスネイルと僕

 2024年10月10日

 寒いので,黒タイツを履き始めた.ピチッとしたものを着れば着るほど暖かくなるので,良し.マフラーも好きなので,そろそろ身につけようと思う.

 下北沢で見かけたモザイク状に色が広がっている茶系のシャツがずっと頭に残っていて,買いたい.5000円.本を買いすぎたので,しばらく貯める必要がある.

 他にも,白い生地に小さい葉や茎が広がった綺麗な上着やジャム・ザ・ハウスネイルのDVD,五木田智央の画集「ランジェリーレスリング」も欲しい.20000円,16800円,12000円.道のりはかなり遠い.

 毎日食費含めて,使える金額を500円までにしているのだが,きつい.お腹が空いてふらふらし始めてきたので,ちょっと見直そうと思っている.


 ジャム・ザ・ハウスネイルは昔,NHKのプチプチアニメでやっていた5分のクレイアニメだ.僕はよく観ていて,キャラクターのプチっと感が好きだったし,曲も好きだった.朝8時半に放送されていたので,学校を休んだときにぼんやり観ていた.最近,再び好きになった.

 主人公は家を背負ったカタツムリ,ジャムだ.全15話のジャムにまつわる物語.弟のピペの高い声がか弱くも意思がちゃんとあって,特に覚えている.当時は知らなかったが,ピペの由来は初登場時にパイプを背負っていたので,pipeをローマ字読みしたことらしい.『ピペ』


 今になって再燃したきっかけは,江國香織「雨はコーラが飲めない」というエッセイ(文章全体がなんでこんなに雨の匂いがぷんぷん薫るのか,度肝を抜いたとても大好きな本.タイトルの『雨』は江國さんが飼っている犬の名前で,犬と自分の暮らしを「監督者のいない子供が二人で暮らしているみたいだ」と表現している一節が好き)を読んで,ハイポジというアーティストが出てきたことだ.(「()」で説明するにしては長くなってしまったな.)

 ハイポジの曲を試しに聴いてみたら,今まさしく欲していたものだ!と急激に聴き込みはじめた.何故か本当に馴染み深くて,なんで今まで聴かなかったのか不思議なくらい.いやっほう.

 ここまででも運がいいのだが,調べたらジャム・ザ・ハウスネイルの曲「僕でありたい」をハイポジが歌っていた.そんでもっとびっくりしたのが,ジャムの声がハイポジのボーカル もりばやしみほ だった.

 ハイポジの声と曲を子どもの時,取り込んでいた.そして,今,知らずに出会ったハイポジを僕はすごく好きになった.

 昔好きだったものが,知らず知らずのうちに身体に影響を及ぼした結果,今と昔が地続きになった瞬間だった.『好き』が行き着く先は今も昔も変わらないし,その先こそが僕自身なのだろう.ぽっと形になった僕という存在に僕はすごく嬉しい.嬉しくて仕方がない.僕は生きているのだ.

 こういう出会いは何かを実直に好きでいれたからだと思う.

 というわけで,よりジャム・ザ・ハウスネイルが好きになった.ちなみに他の登場人物の声は,たまの知久寿焼と石川浩司や原マスミなど,僕が今まで聴き入ってきた人たちがやっていた.すげぇアニメだな,ジャム・ザ・ハウスネイル.

 僕は焼き物の回がすごく心に残っている.調べたら第9回「ジャムの宝物」だった.予想外のとても素敵な終わり方でよく覚えている.


 ああ,ハイポジのアルバムも欲しいんだった.Apple Musicに無い曲もあるから,買って聴くしかない.すごく聴きたい.なのに今日はもう500円をオーバーしてしまった.お腹が空いて,牛丼を食べてしまった.

 なかなかなかなか貯まらない.



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