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【午前十時の映画祭11】映画『ザ・ロック』を観てきた【27分の1】

ごきげんよう。雨宮はなです。
とうとう4月5日(金)から、一年間の充電期間を経て「午前十時の映画祭11」が始まりました!今までとは異なる運営がされていますが、選ばれる作品の確かさに変わりはなさそうです。

ひと月目は『ザ・ロック』『アンタッチャブル』、劇場によって前後が変わります。私はTOHOシネマズ日本橋にお世話になり、『ザ・ロック』でのスタートを切りました。

禿ててもかっちょいい

「ベテランハゲ&若造ハゲVS怒りのハゲ」

前日の記事で紹介した書籍「いとしのおじいちゃん映画」より、ショーン・コネリー紹介箇所において小見出しになっていたこのパワーフレーズ。そしてそこに綴られたおじいちゃんの様子。ものすごーく、気になります。そんなときに「スクリーンで観られるよ」って囁かれたら、観に行かないはずがないじゃないですか。そんな軽い気持ちで映画館へ向かいました。そう、私は3ハゲを観るために映画館を訪れたのです。

【3ハゲとは…】
この映画における主要人物3名を指す。わからない人のために言うと、これは煽り文句ではなく、褒めことばである。具体的に、以下の3名を表す。

ショーン・コネリー演じる、ベテランハゲ。
ニコラス・ケイジ演じる、若造ハゲ。
エド・ハリス演じる、怒りのハゲ。

※この表現は書籍を参考にしたものであり、私発信ではないことを改めてここに記す。とても気に入ってリスペクトのもと、使用しています。ちなみに、ベテランハゲがいちばん好きです。※

私は普段、前情報なしに映画を観ることの方が多いのですが今回はこの3ハゲ情報に胸を躍らせての鑑賞でした。そして彼らは私の期待を裏切ることなく、むしろ、好みのジャンルでないにも関わらずそれ以上の「イイ」を私に与えてくれたのでした。

熱さがかっちょいい

これは本当に男くさくてむさ苦しい映画なのですが、それがいい。熱いです。各々の都合や心情で、あちこちに男たちの熱い戦いが描かれます。よろしくない部分と表裏一体で描かれているけど、男の味方をするというか浪漫に傾けて描いていてかっちょいいのです。

ベテランハゲは諸事情あれど逃亡犯なわけで、若造ハゲは家庭より仕事を優先しちゃう現代的には大顰蹙を買いそうな仕事人間なわけで、怒りのハゲは怒りのせいで正義を捨てちゃってるわけで…。
「うーん、それはどうなの?」って思えるような人間臭さが、彼らの熱さを一層引き立てているように感じられてならないのです。完璧につくられたキャラクターじゃない、だからこそ、娘への愛情を感じられたり、自分の力を信じる勇気を感じられたり、正義への期待と絶望を感じられるんだなあと。突拍子もない設定ではあるけれど、そこにはちゃんと「人間」が生きているのです。

熱い戦いは彼らの本気の証拠。本気と書いてマジと読む、ってあれです。彼らの人物像は冒頭の描写だけでなく台詞内の言葉遣いにも表れているので、どんな心情でこの台詞を言っているのか、きっとこんなことを考えているんだろうなと思いを馳せながら作品をかみしめることができました。

貫く姿がかっちょいい

ひとりはお守をしながら夢のために生きるために老いた体で戦うし、ひとりはやるべきことを不安定な環境にまけずにやりぬくし、ひとりは間違ってしまったと気づいても意地で自分の正義を貫く。ブレない男って、貫く男ってやっぱりかっちょいいです。

クライマックスもクライマックス、発煙筒を掲げながら若造ハゲが外に駆け出してくるシーン。これは貫き切った瞬間で集大成というか、彼らの人物像や仕事のまとめだと私は見ていました。若造ハゲがこの役を担っているのが重要だと思うのです。
この先表舞台から身を隠すベテランハゲが若造ハゲを支えるでも、怒りのハゲが変に正義に寝返るわけでもなく、若造ハゲがギリギリ・満身創痍の状態でやりきる姿に可能性の開花と世代交代を表しているように感じられたのです。

おわりに

かっちょいいポイント3つで『ザ・ロック』について感想を述べました。男くさい系映画はあまり好みではなく、好んで観ようとしなかったのですが考えが変わりました!おじさま、いや、おじいちゃん…かっちょいいです。今後も楽しみです。

今回も最後まで読んでくれてありがとうございます。
ではまた次の記事で。ごきげんよう。

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