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私に残るものは何もない

私は毎日14年間、絵を描いてきました。

 有頂天になるほど絵が上手に描けるわけではなく、下手すぎてまったく出来ないわけでもないから続けられたと思います。上手くないから上手くなるために続けたし、下手すぎて見込みも将来性もなかったから続かなった訳でもないようです。近しい人に褒められたこともあったし、貶されたこともある。何が私に絵を描き続けさせたのかはわかりません。

 最初のきっかけはテレビで見たことです。九州の弱ってきているお母さまに向けて書き続け、毎日ハガキを出された方の話です。東京に家族と共に在中されていて、遠く離れた場所に行くことができずに苦肉の策で始められたようです。毎日出されてそのときの時点で5年続けられていたそうです。

 私は心打たれました。14年間続けたこととて、何も私には残るものはないけれど、どなたかの心に一滴落とすことができれば甲斐はあるかもしれません。

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