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第百十一夜 『自省録』

『自省録』はマルクス・アウレリウス・アントニヌスが日々の思索思想をメモのように残していたものである。

大学入学当初、講義で半年かけて『自省録』を読み解説まで受けたものの、小難しい内容だなと頭の隅にもその知識を残すことはなく。それらしいレポートを書いて単位だけ取得したことを今になって後悔している。

さて、この『千夜一夜物語』の執筆を始めてからというものの、私は自宅の本棚を眺めたり、サブスクサービスでどんな映画がやっているのか見ながらこれはあぁだったななんて思い出すような作業を頻繁にするようになったのであるが、今回は大学時代からほとんど触れていない本棚の奥から『自省録』を見つけたわけである。

少し目を通しながら、私は当時は全く気にも留めなかったことに気がつく。
マルクス・アウレリウス・アントニヌスは何かを語るときに、大半をその手本となった師のようにと話すのである。

ローマ皇帝として、200年にも及ぶパクスロマーナの最後を務め上げたほどの人物ですら、他者から学んでいるのである。

思えば、株式会社アメリの経営者になって、今までやったことのない経営というものに飛び込む形になったが、今までお会いした経営者、そして、一番近くでその経営をコーチングしてくれている彼が揃っているということは非常にありがたい状況なのである。

彼は後どの程度現役として働く気だろうか。それは私次第なのであろうが。
私はその間に彼から学ぶべきところを学んでいかなくてはならないのである。

彼の考え方や動き方を学び、自身の足で立つのである。
ただ、彼に関して言えばお酒の飲み方は私から学んで欲しいと思うこともある。
褒めすぎも心地が悪いので、悪態をついて今夜は終わろうと思う。

物語の続きはまた次の夜に…良い夢を。

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