新連載小説 | Swim in the Sky - ep3
◀︎◀︎◀︎ ep02
派手なネオンから少し離れた一角にある、芸能人が集まることで有名なクラブ。他とは一線を画すその店は、チャチな装飾などもなく、地下へ伸びる階段の上にしっとりと控えめなネオンの店名が輝くだけだ。
その裏口が見える位置に車を停めると、安東がそちらへレンズを向けた。姿勢を低くしているから、外から見たら俺しか乗っていないように見えるだろう。
俺は居眠りでもしているかのように背もたれに体を預けて、つかの間の休息をとる。出発前に買って後部座席に置いておいたコンビニの