「」内の句点”。”は打つのが正しくて、打たないのは単なる慣習である。
例文、「ねえ、遊ぼうよ。」「ねえ、遊ぼうよ」
最後に句点を打つのは文法として正しいです。打たないのは文法として間違っています。打たなくていい場合は、単語の強調として「」を使った時だけです。
では、セリフの「」で最後に句点が無い現象があるのは、どうしたことでしょう?
これは日本の出版業界の「慣習」です。
調べると、写植の間違いを少しでも減らすため、とか、文を詰めて紙を節約するため、とかありますが、いずれにせよ、慣習です。文法で許されているわけではありません。
文法では、一文の終わりには句点が必要とされています。それが、主語がない命令文でも、呼び掛け文でも、感嘆の言葉でも、文は文として成り立ち、句点が必要とされます。
もし、貴殿が作家志望で、セリフに句点を打った後で、だれかに注意され、それに従ったなら、その時点では貴殿は「権威」に負けたことになります。元来、執筆はたぶんに反権威的であるのに、貴殿は早くも、出版業界の慣習に従え、という威圧に負けたことになるのです。