タイムカプセル
(路地を眺めているマコト)
マコト・あ…
(グループLINEを確認する。)
-ナオ:明日楽しみだね!-
-ケン:10年だもんね。ちゃんと残ってるかな。-
-ヒロ:残ってなかったらそれはそれでしょ。-
-タケル:いや、あの木は絶対無くならないって!-
-ナオ:だね!また明日!-
(LINEを送る)
-マコト:ごめん。気になって見に来ちゃったんだけどなくなってる。コンクリだ。-
-ナオ:そっか。そしたら明日はなしにしよー。-
マコト 語り・いう必要もなかった。言わなかったらよかった。言わなかったらみんなに会えてただろ。でも言わずにはいられなかった。この日をきっかけに誰でも埋められるマップをネット上に作りタイムカプセル置き場というサイトを作った。自分でもいうのもなんだけど、今は画像とかのオリジナルもわかったりする関係でこのサイトが意外とうけた。あの時のみんなもそのことを知りタイムカプセルを埋めてくれた。10年後に開ける約束をして。
(10年後)
マコト・あ…
(マップが全てコンクリートになっている。)
マコト・誰だよ…こんなことするのは…なんなんだよ…
(家を出るとケンがいる。)
ケン・久しぶり。
マコト・あー…
ケン・ケンだよケン。
マコト・あ!ケンか。変わったね。
ケン・うん。だからもうやめてくれ。タイムカプセル。会いたくないんだ。誰にも。結構大変だったよ。お前のサイトに侵入するの。木を伐採する方が楽だったや。
マコト・え…
ケン・またお前埋めたがりそうだから、お前だけには言っとくわ。
マコト・…
ケン・俺、とっくに死んでるんだ。
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あめがとう◎