【ネタバレ】Switch版Cresteajuを語りたい トレイア~マークスまで &サヴィアー編

Switchクレスのざっくりした感想(〜マークス+サヴィアー編)です。
ネタバレあり、箇条書きです。
※PC版はプレイ済みなので、PC版のストーリーを全て知った上で改めて感じたこと、考察したことです。Switchでの追加要素は初見です。



・トレイアの夜、クレイシヴと出くわす。生まれ故郷を自分で覚えているのかと訊かれ何も答えられず。「記憶を取り戻してみよ、やがて全てがわかる」とだけ言って去る。彼としてはルナンに記憶を取り戻して欲しい。でもルナンたちはまだその真意を汲み取れないどころか言葉を信用することすらできない。
ディザはクレイシヴを追うことよりもルナンを心配してくれた。もう以前の彼と違って彼女の身を案じているけど、この時のディザはきっと複雑だっただろうな。
クレイシヴを追う気がなくなったわけではないと思う。「クレイシヴがルナンに興味を持っている」ことが、彼の本心を複雑にさせる。自分の旅の目的はクレイシヴなのか、ルナンなのか。
フェイマルでの「クレイシヴに会いたいから私と……」というルナンの言葉を彼は聞いてなかったが、それと同じ問いを自分の中で繰り返してる途中なんじゃないかな。

・通常戦闘、ディザがデスメッセンジャーのデスフォース食らって初めて気絶したのだけど、「ナック……すまない……」って、胸熱すぎるだろ……切なすぎるだろ……
・オイルレイクでユミと出会う。やや鋭さのある声で、嫌味ったらしい口調にすごくしっくり来る。
「くくく……知りたい?」から「断るわ」へのトーンの急変がめちゃ面白かった。彼女にも追加エピソードがあるらしいので楽しみ。

・ダイでメモリーオーブを強奪した男をノーステリアで見つけた時に戦闘曲が流れるようになったんだな。PC版では町の音楽のままだった記憶(PC最新版もそこ変わったかな?)。ちょっと緊張度が増した感じね。


・宿で深夜に盗賊から挑発された時、ライゼルが昼間に入り口で会った奴だと見抜いてた。洞窟で罠にかかる瞬間もライゼルだけが直前に察せた。戦闘の後も、盗賊が逃げるのを予測して待ち伏せしていた。
既にこの後にあるイベントの伏線が続いている。
でも、彼なら宿で挑発された時から何かの罠だと見抜いてただろうね。
・ノーステリアに戻って町長に挨拶。ルナンの故郷のみんなの無事を祈ってくれた。ノーステリア町長ほんとに優しい人。ありがとう。町や村によって長の人格がみんな違うのリアルだし好きだなぁ。

・西の遺跡、ルインズガーディア強い……範囲魔法もらっちゃいかんと思って誰か移動させたらダウンバーストやってくるんよ。あいつIQも高い。
ディーンと、生命兵器の記録を見る。ルナンはこれが自分なのかと考え、その度に仲間に気にするなと言われる。人生の半分以上の記憶がないとなると、自信を持つほうが難しいんだろうね。
「私がなんであっても、みんなはいてくれるよね?」という独白には胸が締め付けられる……。

・そしてマークスへ、次の問題はエターナル。町長はライゼルと対面する前から、ルナンたちの協力を渋っていた。それも過去の出来事から、よそ者を安易に信用したくないんだろうね。
・ダイ村長に呼び出され、オーブは偽物だと知らされる。ルナンは村長を非難せず、欲があったのは自分も一緒だと同情。むしろディザのほうが少し怒ってた。そこからルナンを手伝いたい気持ちが伝わるし、逆にルナンは衝動的に怒らず一歩引いた目線で、少し成長を感じる。

・そしてマークスでライゼルの過去を知る。ああ、ライゼルを抱き締めてあげたい……
彼が「奴らを討ち取りたいという欲にかられた」と言った時に気づいた。このイーストプレーンの一連のイベントでは“人間の欲”がテーマになっているのかな、と。
メモリーオーブを手にしたい、村を栄えさせたい、有名人を討ち取って名を売りたい……それに確かダイで、何か研究成果を出せば有名になれる〜みたいなこと言ってるモブがいた気がする。
どの件からも「欲張ることがかえって自分や誰かを不幸にする」という共通のメッセージ性を感じる。そしてそれはここらのイベントだけでなく、もしかしたらクレスの物語全体のテーマである気がしてきた。全部プレイし終えてから語りたい。
・ライゼルの過去を知ったルナン「失敗は誰にでもある。同じ失敗をしないようにするんでしょ。過去は変えられなくても未来はいくらでも変えられる」、ディザ「妙にいいこと言うな」。
なんかこう、自分が失敗から学んだからこそその大切さを説いてる一年生と、「おぉよくわかってるじゃん〜」とからかう先輩のアレに似てる。“もしも”よりもこれからを。ディザが教えてくれたこと。

・そこでエターナル襲撃。この戦い、ルナンからしたら「クレスフィールドの繰り返しはさせたくない」。そしてライゼルからしたら「過去の繰り返しはしたくない」。熱すぎる。最高に熱い。ルナンたちのために用意されたかのような戦い。


・エドを撃退しマークスを救ったが、町長はまだライゼルを許してくれなかった。
ルナンは仲間がひどく責められることが耐えられず、部屋で一人泣いてしまっていた。多分、ルナンが泣いたのは物語中でここだけ。仲間のために涙を流せるその感性が素敵だなとも思うし、そう単純なことではない気もした。少し語りたい。
ルナンは、ライゼルほど長い人生の歴史を持っていない。彼女の歴史は20年以下で、そのうち覚えているのは6年だけ。だからライゼルとは人生で積み重ねた経験の量、そして抱えている後悔の数が違う。
6年間の記憶しかない彼女に、10〜20年も引きずり続ける心の痛み、町の人の痛みを理解するのは、本当の意味では難しい。
それでも一人の旅する若者として、長く旅を続けるライゼルを尊敬していただろうし、自分の経験がたとえ青くても、そこから捻り出した言葉で気持ちを伝えたかっただろう。
それが町の人に伝わらなかった時、仲間を許してもらえない悲しさ以外にも、自分の歴史の積み重ねとライゼルやマークスの歴史の積み重ね、その差の大きさを感じた……とか。
彼女の「本当に悔しくて」にはそういうニュアンスが含まれているように感じる。わかりたいけどわからない。けどわかりたい。それをわかってほしい。

それと、町長の言葉「お前さえ来なければ、エターナルに屈するような町にはならなかった」。
ここに実際には書かれていないが、“もしも”という単語が前に入る。町長は「“もしも”お前さえ来なければ」の話をしていて、ルナンはもうそんなのは聞きたくなかっただろう。
過去を話してくれたライゼルに、“もしも”は考えないでと伝えたばかりなのに、町長の言葉で掘り起こされてしまう。
ライゼルの“もしも”。町長の“もしも”。変えられない過去の話ばかりして良いのなら、自分だってたくさんある。
もしも故郷がエターナルに従っていれば。自分にフォールンに立ち向かえるだけの強さがあれば。フェイマルで会議に乱入しなければ。クレイシヴになんか関わらなければ。
なるべく考えないようにしていた、自分の“もしも”をぶり返してしまい、自然と涙が……なんてとこもあったかも知れない。

所詮、どちらも想像にすぎない。“過去”という概念に大きな比重を置いたストーリーだから、何に関してもルナンの過去のことと重ねて考えてしまいそうになる。
ルナンが泣いている姿が直接映されず、モノローグもなかっただけに、どのような感情が彼女の中にあったのだろうとプレイする度に気になっていた。
物事は表にそのまま出るより、隠されて秘密にされるほうがどこか惹かれたりする。
宿の部屋から出てきて「泣いたのは初めて」とだけ言い、他は何も話さなかった彼女は、当たり前にみんなと同じ弱さを抱えて生きている一人の人間そのもので、自分にはそれがとても儚くて、美しく見えた。

なら、秘密にされたことをあれこれ頭で推察するのは、たぶん愚かなことかも。

一旦今回の語りはマークスまで。

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◆以下、サヴィアー編の感想。

・ついにお初にお目にかかりますサヴィアー編……!
魔導球とグラウンドシップを手に入れてゼビアマインへ向かうまでの話だね。ゲームPVのあれどこで戦ってんだろう?と思ってたらまさかグラウンドシップの中だったとは……。
新BGMも聴けて嬉しいし、10年以上かけて何周も遊んできた作品の新しいシーンを見られてとても幸せです。本当に作ってくれた皆様ありがとうございます。
シンディとのぎこちない会話のやり取りがたまらなく愛おしい。グラウンドシップ同室なのも面白いし「廊下で寝ます」「トイレで寝ます」「あっハンモック好きです!!」とか最高に面白い。

・船内図書室のエターナル歴がとんでもなく新発見ばかりでとても面白かった。やはりクレスフィールドは最初に天罰が下った町だったんだな。アズグレイの年齢も知ることができた。わっけぇ………
大陸のあちこちを頻繁に襲ってた盗賊団はみんなあの伝説の盗賊なのか? 毎年どっかしらの都市襲ってて恐ろしい。
アズグレイは最初それに対抗するための戦士だったんだなぁ。きっと純粋な正義に燃えていて、あの盗賊団とバチバチやり合ってたんだとしたらそりゃフォールンより強いわけだ……
「伝説の盗賊VSアズグレイ」、見てみたかったなぁ。

・懇親会、アズグレイがどうやって組織を作ったか知れて面白かった。やはりこれだけの規模の組織だとスポンサーが要ったよな。
しかし話してる時、サヴィアー格好も行動も目立つしアズグレイにいつバレるのかヒヤヒヤしたわ。「フェイマルはまろやか〜」じゃないのよ。
・ドーグリ村長のサインもらったって言ってる金髪の奴、ドーグリイベントのあの金髪かと勘違いして「そいつと目を合わせるなバレる!!」とか思ってしまった。

・展開が予想外すぎた。船と町の危機を救うことになるとは……
サヴィアー「ただのアネート酒場の常連です」超カッコええ。痺れまくった。最高。
過ちを犯そうとしてる人を目の前で見た時、彼はどんな立ち振る舞いをするのかが知れて良かった……と思ってたら、目的は魔導球かい。詐欺師サヴィアーを発揮しただけだったんかい。船の事故防げたからええけど。
あとハイジャッカーにたどり着くまでの道中で“埴輪もどき”に出遭った。剣は持ってなかったけど案の定めちゃ強かった。弱いわけがない。疾走820しっかり喰らった。こわかった。

・シンディと夜空を見る。サヴィアーには忘れられないひとときだろうね。
「願い事は信じるものではない。努力すると誓うもの」。
最初は「確かに」と思った。次第に「なんて力のある言葉なんだろう」と思った。そしてあること気づいた。これは“あのシーン”にも繋がる言葉だ。いずれ語ると思う(忘れてなければ)。

・食堂での会話。ルナンの話が出てきてにっこりした。あの子まじでトマトしか食べないじゃん。そりゃ鼻からトマト汁でそうだわ。トマト嫌いを知ったら小一時間お説教は笑った。
・会議の盗み聞きでエターナルらとルナンたちの動向を知る。「ルナンさんは戦っているのですね」にグッとくる……
からの見つかってドタバタ劇。アツい展開だなあ……「ドン」の音はなんだったんだろ? 銃を落としたとか?
アズグレイ「隠れたり逃げたりするお前らとは違う」に「流石。町にフォールンというスパイを送りそうもない」の切り返しがカッコよすぎ。ほんと知性の塊だな。あのアズグレイを話術で焦らせるんだから……カッコいい……。
そこから船を飛び降りたり、なんというか映画的でダイナミックな動きが多かった。すごく面白いです。

・シルバースターに着いてシンディとお別れ。最後に空気悪くして別れたのは悲しかった……
シンディはなかなか父のことを語ろうとしない。ただでさえ無口だからね。もっと後に新たな詳細がわかるだろうか。
・リーザルからグラウンドシップを譲ってもらうため、ここでも言葉巧みに相手の納得を促す。
なるほど、これがサヴィアーの処世術なんだな。手帳なしで切り抜けたのもそう。嘘で誤魔化したり、時間を稼いだり、飛躍した話で相手の思考を散らしたり、相手から選択肢を奪って誘導したり。
グラウンドシップがゴミかどうかは整備してみないとわからないのに、あえてゴミだと決めつけて話を進めることで自分の有利に持っていく。リーザル「あれ……お得……?」で超笑った。見事に手に落ちてる。これ勉強になるわ……
流石ですサヴィアー。知性で切り抜ける主人公、とても素敵です。


次はルナンたちのアルシアから。


Cresteaju


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