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一輪車の女の子11/1

今日は気持ちの良い秋晴れでしたね
雨宮は外出しませんでしたが
みなさんは気持ちの良い秋風の中を歩けましたか?

最近とてもほっこりしたことがあって
今夜はそれをみなさんにお話ししたいです
ごゆるりと読んでくださると嬉しいです

ここ2週間くらいでしょうか
住んでいる寮のすぐ前の道で
一輪車の練習をしている女の子に
何度も遭遇しました

それもなんと夜なんです
バイトから帰る夜9時ごろ
お父さんのお手伝いを借りながら
必死に一輪車の練習をしている彼女の姿を見て
こころのなかでエールを送っていました


懐かしさを感じていました
わたしも小学生低学年のころ
一輪車によく乗っていました
あのころの私たちの移動手段は
徒歩でも自転車でもなく一輪車でした

学校から帰って習い事がない曜日は
よく一輪車で公園へ遊びに行っていました
当時、一輪車で遊んだ記憶はあまりないのです
ただただ移動手段が
どういうわけだか一輪車だったのです
わたしの町の女の子たちは
みんなそうでした

わたしは転校生だったので
引越ししたての頃は一輪車に乗れず
すごく焦りを感じたのを覚えています…笑

せっかく仲良くなった友だちと
はじめて公園で待ち合わせしたとき
みんなが一輪車で来ていて
わたしだけ自転車だったときの、あの孤立感….
ああなんだか苦い思い出が蘇ります…笑

両親に懇願して
すぐに一輪車を買ってもらいました
そして練習をしました
当時近くに住んでいた
「かすみちゃん」という女の子が
熱心に教えてくれました
かすみちゃんは根気強くて
何度も足がついてしまうわたしに
夕方5時の鐘が鳴るまで
ずーっと付き合ってくれていました

わたしはだんだん壁から手を離せるようになって
かすみちゃんの後をよたよたと
漕いでいけるようになりました
あのときすごく嬉しかったです
そして颯爽と一輪車に乗るかすみちゃんの背中が
とってもまぶしかったです

子どもはすごいです
乗れるようになったらもうスイスイと
気づけばかすみちゃんと手を繋ぎながら
漕げるようになりました

今書きながら記憶が蘇ってきていますが
ひとつ大事なことを思い出しました
わたしたちはいつも
手を繋いで一輪車に乗って公園まで行っていました
なんて尊い時間だったのでしょう….


一輪車のかすみちゃん、元気かな

そんなことをふと思いながら
肌寒い夜にショートパンツに半袖で
一生懸命に一輪車を漕ぐ少女を見ていました
バイト終わりの疲れた帰り道
彼女の努力に思わずうるうるしてしまうことも…
(こころの老化が著しいです….)

つい先日
いつものようにバイトの帰り道
一輪車の彼女とお父さんに遭遇しました
するとなんと彼女は
手すりもお父さんヘルプも使わず
ゆっくりゆっくり
ひとり漕ぎをしていたのです
わたしと同じ方向を漕いでいて
並走しているような状態になりました
お父さんは「おお!」と大興奮
気づけばわたしも「おおお!」と
言ってしまいました笑

彼女は数メートルですが
1人で一輪車に乗れたのです

あのときの彼女の満足気なお顔が
まぶしくて可愛くて尊くて….
雨宮はいつからかお父さまと
一緒に拍手をしていました…

お父さまも女の子もなんとなく
わたしのことを覚えているのかな…
という感じでした
顔見知りの感じ?というのでしょうか
お父さまはわたしに笑いかけてくれました

女の子もわたしのことを見てくれました
わたしは「やったね!」という気持ちを込めて
彼女に微笑みました
すると彼女はキラキラの笑顔を返してくれました
ことばを交わさなくとも
彼女の達成感に満ちた気持ちは
伝わってきました

きっと彼女はもう
どこまでも漕いでいけるようになっているでしょう
もう彼女の一輪車練習が見られなくなると思うと
なんだか寂しいですが
できないことを
必死に努力してできるようになったという
素晴らしい時に
ほんの少しだけ立ち会えたことが
本当に幸せでした
「こころがいっぱい」という言葉が
しっくりきます

そしてかすみちゃんと一輪車を漕いだ時間を
また思い出すことができたのも
とてもとても嬉しいです

みなさんは一輪車乗っていましたか?

それでは
おやすみなさい

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