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2020年同人誌装丁のまとめ

初めまして。飴子です。
以前は個人のnoteのアカウントを使っていたのですが、そちらはあまりに個人的な話も多いので、装丁や同人誌の話をするアカウントを新しく作りました。2020年、これまでも同人誌は作ってきましたが、この大変な時勢の中でも個人的にはとても楽しく活動をさせていただきました。個人誌で制作したのは9冊。ジャンルは漫画、映画、ソシャゲジャンルと様々5ジャンル。基本的に私は夢小説と呼ばれる、原作キャラクターと原作には出てこないけどいるかもしれない誰かの物語を書いていますが、名前のない誰かとキャラクターの短編集も、ネームドの「いるかもしれない」創作キャラクターと原作キャラクターの長編の物語もどちらも書けて充実していたな…と思います。
夢小説云々の話は、機会があればまた別の記事でさせていただくとして、こちらではデザインと装丁を中心に振り返られればと思います。
以下、デザインや装画の記載がないものに関してはデザインも自分で制作したものです。

チヨコレヰトはお好きですか?

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表紙:ファンタスゴールド+マットPP 200kg
本文:オリンポスクラフト90kg
遊び紙:ポルカ カカオ
加工:正方形断裁/本文単色印刷(黒紅)
印刷所:おたクラブ
発行イベント:2月23日 HARU  COMIC  CITY

実は今年東京のイベントに参加出来たのはここだけだったりします。あとは全て欠席になってしまいました、悲しい…
見ての通りではあるのですが、バレンタインをテーマにした短編集です。コンセプトやワンテーマを決めて本を出す、というのに憧れていたので、季節ものとしてデザインも「百貨店のバレンタイン催事のパンフレットみたいな本!」と思いながら作りました。百貨店のバレンタインの催事って、パンフレットから可愛くてワクワクしますよね。あの感じを目指しました。

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ファンタスも一度使ってみたかった紙。印刷所さんがデフォルトでPPをかけられるところだったので絶対マットPP!と選びました。自分用の一冊、保管方法のせいもあり大分表紙が反ってしまい、そのため重石を乗せています。
赤と白のみを使用した、実は結構大胆なデザインではあるのですが、もともと削ぎ落としたデザインが好きなのでかなり気に入っています。
この、遊び紙と並べた時のチョコレート感!見た瞬間「かわいい!」とガッツポーズしました。

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この本から、本文色替にハマりました。オリンパスクラフトに黒紅、可読性も含めとても相性が良く、何より「バレンタイン感」という目指した形がうまく出たなと思います。

YOUR  FUTURE  IS AS  BRIGHT AS  YOUR FAITH.

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表紙:ジパングリッチゴールド
本文:モンテシオン81.5kg
遊び紙:新星物語 インディゴ
加工:白印刷/本文単色印刷(紺)
印刷所:おたクラブ
発行イベント:5月6日 エアブー

2019年から発行しているシリーズの続編ですが、一応番外編という位置づけであったため、結構遊んだ装丁にしました。ジパングというキラッキラした紙を表紙に使い、敢えてタイトルや文字情報以外を全面白印刷にすることで疑似的な箔押し、もしくは特色印刷のように見えるのを狙いました。これがすごく良かったので、今年は白印刷と紙で遊ぶことが多かったです。レイヤーの組み合わせなどによっては濃度の調整や上からグラデーションを乗せることも可能なので、なかなか遊び手のある手法かと。
また、前作もそうですが、割と全面を使って派手なデザイン、ということを普段あまりしないな…と思っていたこともあり、この本では思い切ってタイトルを全面に乗せています。フォントの力の生きたデザインになったな、と今見ると思います。

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もともとのジパングはこういう紙なので、表1、表3が星の様にきらきらしたのも本のコンセプト「夜」にぴったりでした。遊び紙も新星物語。余談ですが、今年は星にまつわる話を書くことが多く、もともと好きな紙であることもあって新星物語は多用していたなと思います。

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モンテシオンと紺色の単色印刷という組み合わせ、これが思っていたよりもずーっと綺麗で、雰囲気の合いそうな方にはお勧めしたいです。白の強い紙色でありながら、柔らかくラフな質感により目への負担は少ないモンテシオンにはっきりとした青色の文字、「祈り」って感じがしてとても良かったです。モンテシオン、また使いたいな。

Bread is a scent of Happiness.

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表紙:マットポスト 150kg
カバー用紙:トレペ白
帯用紙:コート(オーロラ)90kg
本文:スカーレットノベル33.5kg
遊び紙:紀州色上質厚口(お任せ)
加工:本文フルカラー/疑似小口染め(グラデーション)
印刷所:REDTRAIN
発行イベント:6月7日 エアブー

ちょっと正直この辺りから一つの話につき書く量がおかしくなってきたなと思う代表作。装丁的にも推し印刷所のタグが伸びに伸び、いろんな方に見ていただいたものなのでかなり印象的です。
実は、トレーシングペーパーを使った装丁って、憧れはあれど自分でどう生かしてデザインしていいのかイマイチ掴めなくて敷居が高かったものです。クリア素材ほど透けるわけではない、この半透明感を活かしたものが出来ないかな、と思いながらのデザインでした。出てくるキャラクターのイメージカラーを朝日が登る前の空の色に見たてて、全体からそれが感じられるようにしよう、読後感の気持ちよさと共に読んだ方にも同じ朝の色を感じてもらおう、とアイデア出しをしたのを覚えています。原作映画のイメージも頭にあり、それを想起させながらも、これは「映画の裏側で起こっていた話」だったので、全く同じ色使いはしないようにしよう、と思いました。

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多分この部分を色んな方に注目していただいたのかな、と思っております。疑似小口染!今回、本文用紙がスカーレットノベルという大変薄く裏写りもせず、けれど色味がやや赤黄色強めの紙でしたので、敢えて彩度は上げて、紙の色に負けないようにグラデーションの色を調整しました。若干下の部分が切れちゃってますが…色はものすごくイメージ通りに出て感動しました。ちなみにこれはWordの図形をヘッダーに設定し、枠を20pt?くらいにしてグラデーションにして入れ込んでます。フォロワーさんに先人がいらっしゃったので、設定方法を教えていただきました、ありがとうございます。

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カバー下はこんな感じ。裏面にもモチーフを入れ込んで、全体的に原作を少しだけ感じるようにしています。イメージとしてはスピンオフ特別編のような。トレペをかけると下の色が薄くなりすぎそうだったので、実はカバーにも同じ背景を薄ーく敷いてます。
この一冊でお話としてかなりボリュームがあるのですが、ストーリーとしても、自分の言いたかったこととしても、「書き切れた!」と思う思い出の一冊です。

Ambrose Bakery in Promepolis

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表紙:ファーストヴィンテージ ベージュ
本文:書籍用紙90kg
遊び紙:D‘CRAFT ブロック
加工:白印刷
印刷所:おたクラブ
発行イベント:6月7日 エアブー

書き切れた!と言っておいてアレなんですが、これは「Bread is a scent of Happiness.」の番外編として付けた冊子です。内容としては本編とは少しテイストが違うので、デザインも180度違うものにしました。パン屋さんの女の子が主人公のお話なので、クラフト用紙と手書き素材、手書き風のフォントでNYのパン屋さん感を出しています。
素材の一部に白印刷をしているのですが、ファーストヴィンテージのベージュは普通のクラフト用紙よりも明るい色味なので、なくても綺麗に出るだろうなあと思います。

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遊び紙もパン屋さんの包み紙のイメージ。D‘CRAFTは全体的にどの模様もかわいいのでまた使いたいなあと思います。

はるみなとのスピカ

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表紙:新星物語 マーガレット 180kg
カバー用紙:キュリアスIR パール 103kg
帯用紙:コート135kg
本文:淡クリームキンマリ70kg
加工:カバー箔押し(ジャングルセレクト透明)
印刷所:STARBOOKS(帯印刷はおたクラブ)
発行イベント:8月23日 インテックス大阪 夢道楽
装画・装丁:さくら餅 様

これは「Bread is a scent of Happiness.」の続編にあたる小説です。今まで、実を言うと、キャラクター紹介イラスト等の本文への寄稿依頼は何度かしてきたのですが、カバー下、カバーのデザイン丸っとお願いしたのは初めてでした。
この本に書かれている二人のことを、ほぼほぼ構想ができた当初から知っているさくら餅さんに是非装画から全て描いてもらいたい!と思っていたのですが、装丁やデザインについて話し合ってる時からあまりにもイメージが合致していて感動したのを覚えています。

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箔押しはジャングルセレクトの透明。表現したかったものに一番近いのがこの箔で、涙を箔押しにして光らせたい、というのも、祝福するように周りを囲むこのイメージもさくら餅さんが全面的に表現してくれたおかげで最高のものになりました。

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こちらがカバー下。新星物語!ちなみに、私の書く話やこれまでのデザインを鑑み水彩風の塗りやロゴなど拘ってくださいました。
他の方に制作いただくのは、これまで自作に慣れきっていると割と勇気のいることだったりしましたが、描いていただくことによって中身の文章のアイデアが生まれたり書きたいことがくっきりしたりするので、この後の本もフォロワー諸氏にカバーやカバー下のイラストをお願いしていたりします。

ほしのひかり 邂逅

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表紙:銀箔紙+マットPP 180kg
カバー用紙:クラシコトレーシング-FS 90kg
帯用紙:コート135kg
本文:書籍用紙70kg
遊び紙:新星物語 インディゴ
加工:表紙白印刷/カバーメタリック印刷(銀)/単色印刷(紫紺)
印刷所:おたクラブ(カバー印刷はプリンパ)
発行イベント:8月23日 インテックス大阪 夢道楽
カバーキャラクターイラスト:ヤマ子 様

8月のイベント、なんと無謀にも2冊出しました。この本の装丁が、今年の本の集大成に近いなあ……と今思います。白印刷で疑似箔押し+トレーシングペーパー+特色印刷+疑似小口染+本文単色刷り……と、かなり盛りました。この続編もほぼほぼ同じ形で、イラストを依頼し、装丁とレイアウト等のデザインは自分で制作したのですが、このやり方が自分にはかなり合っているな、と思いました。
春過ぎに原作のソシャゲにハマって、その後の熱量のまま執筆したシリーズですが、内容としても様々な挑戦をしたこと、そして短期間にギュッと集中した執筆だったこともあり、とても印象深いものになりました。

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カバー下、銀箔紙という紙をどうしても使いたい!疑似箔押しがしたい!と思ってこのデザインにしました。この紙自体は背景部分を白抜きして地の紙の色を出してもギラギラして面白いのですが、一部のみ白抜きし、上に色を重ねると、カラー箔のような出方をします。ものすごく綺麗なのでいろんな人にやってみて欲しい。この辺りからIllustrator以外にPhotoshopを導入したのですが、画像編集や色の調整などなどかなり実験的に使って試行錯誤をしながらの制作でした(一部勘違いしてデータ作成をし、印刷所様にご迷惑をかけたりもしました……)。

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そして単色印刷と疑似小口染。何度かこれまでにやっていたこともあり、これほど長い小説で黒以外の文字色で大丈夫だろうかと心配していましたが問題なく。そしてこちらも遊び紙は新星物語。
「夜」と「星」を印象付けたかった作品です。

召しませ 星の王子様

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表紙:シープスキン 80kg
中表紙:色上質 厚口 レモン
本文:色上質 厚口 うすむらさき
遊び紙:模様入り(きらきら)
加工:単色印刷(ネイビーブルー)
印刷所:オレンジ工房
発行イベント:10月4日 You Make Me

ずっとずっと使いたかった、オレンジ工房さんのフレーバーティーセット!を使った、「めちゃくちゃかわいい本作りたい!!!!!」の欲求の元制作した本です。これまでトレーシングペーパーなど半透明の表紙の場合、濃い色はあまり使わず透かしたデザインをしてきたのですが、これはわざと透かす部分を制限することでめくった時と印象を変える挑戦をしています。ロゴの作字をめちゃくちゃがんばりました。お気に入りです。

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めくるとこういう表紙が出てきます。これも、「キャラとスイーツ」をテーマにした本だったので、スイーツ感を全面に出しつつ「映え」意識!と思いながら楽しく装丁を考えたのを覚えています。

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色上質うすむらさきにネイビーブルーインク!かわいい!!
もうこのセットの装丁がめちゃくちゃかわいいことが約束されていたので、ここに合うよう本文のデザインも凝りました。A5の本もとても久々に作ったので、飾り枠やタイトルロゴなど文章以外のところにも気合を入れました。中身も含めて楽しく作れた本です。

ほしのひかり 運命

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表紙:銀箔紙+マットPP 180kg
カバー用紙:ヴァンヌーボVG ホワイト 105kg
帯用紙:クラシコトレーシング-FS 90kg
本文:書籍用紙70kg
遊び紙:ミランダ あい
加工:表紙白印刷/カバーメタリック印刷(銀)/帯メタリック印刷(金)
印刷所:おたクラブ(カバー印刷はプリンパ)
発行イベント:11月15日 インテックス大阪 夢箱
カバーキャラクターイラスト:ヤマ子 様

「ほしのひかり 邂逅」の続編です。モチーフや基本のレイアウトは前編を踏襲し、全体の色や背景など、対になるようにしました。イラスト担当のヤマ子さんが、前編を読んだ上で色々考えて後編のこのイラストも描いてくださったのですが、見たときにちょうどとってもとっても展開に悩んでいたところだったので、大泣きして「絶対これが似合う話にする」と決意したのが印象に残っています。
並べると背表紙の対比がとっても綺麗。

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ちなみに、この前後編については全部カバーと帯を手巻きしたのですが、おかげでかなり上手く巻けるようになった気がします。巻く際に、以下のサイトを参考にさせていただきました。綺麗に巻くコツは、背表紙の位置できちんと折ること!


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今回、カバーに特色の銀、帯に特色の金を使用しました。反対側の袖部分のデザインがどうしてもしたかった!気になる方は本書で確認いただければと思います。遊び紙は前編が新星物語だったので、後編はミランダのあいを使用。同じ中に少しずつ違うものを、という気持ちでしたが思いの外上手くいったなと思います。
なお、カバー下もヤマ子さんにさいっこうのイラストを描いていただきましたが、この本については前編に対する答え合わせであったり、最後までどうなるかわからない展開であったり、いろんな要素を盛り込んでいるため、ノベルティも含め「読み終わってから見てください!」という気持ちを込めています。
これは「Bread is a scent of Happiness.」でも同様だったのですが、私個人として「本を読み終わった後一番最初に見るのが表紙」ということ、また「読後の余韻をデザインからも味わって欲しい」と思っているので、読んだ後に噛みしめられるもの、という意味では今までで一番納得のいくものになったなと思います。

52ヘルツの人魚 Ⅰ

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表紙:シェルルックN_ツインスノー 180kg
本文:淡クリームキンマリ 90kg
遊び紙:キュリアスメタル シルバー 103kg
加工:箔押し 銀+レインボー
印刷所:STARBOOKS
発行イベント:12月31日 your dream story
表紙イラスト:敬 様

2020年最後のイベント!今日届きたてホヤホヤです。敬さんとも表紙案を考えていていろんな意思疎通があって嬉しかったのを覚えています……表紙用紙を貝のイメージのシェルルックにしたり、全体的に文字もオーバーレイや焼き込みカラーを多用して海の中を意識しつつ、おとぎ話のモチーフも入れすぎない程度に使いました。

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箔押し二種!!!!憧れだったんです。レインボー箔と銀、どちらもとても綺麗に押してもらいました。レインボーの方は、使ったことも実物を見たこともあまりなかったので、どの程度でいい感じに出るかドキドキだったのですが思った以上に綺麗に出て届いてからテンションがずっと上がってます。
また、今回タイトルロゴについてはiPadを導入したこともあり手書きにチャレンジしています。レタリングはAdobe Drawを使用、多少の加工はFrescoで……とかなり使えることがわかったので今後日本語タイトルロゴでも手書きはやってみたいですね。

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遊び紙のキュリアスメタルシルバーとシェルルックの輝きが美しい表2。これもイメージ通りでした〜〜!!全てのものがそうですが、これも2020年末にして最高に実際の本を手に取ってほしい!と思う本に仕上がりました。
ここまでの本について、在庫があるものについては以下からお求めいただけます。※全て夢小説本となります

全体を振り返って(デザインの考え方について)

まさかほぼほぼ年末に至るまで原稿をやっている年になるとは思いませんでした。始まった頃は。
ただ、原稿を書くのは苦しいですが装丁を考えたりロゴを組んだりしている時間は私はご褒美だと思っているので、たくさん本を作った分いろんな装丁が出来たのは本当に楽しかったです。この一年、装丁のことで質問を受けたりデザインのコツ、のようなものを聞かれる機会が多かったので何度か考えてみたのですが、一つにいくつか「決めごと」を自分の中に設けておくとわかりやすいのかもしれないなあ、と思いました。
今年作った大体の本がそうですが、内容に基づく表紙のコンセプトモチーフがどれもはっきりしています。「夜」「星」「夜明け」「朝日」「パン屋」「バレンタイン」「スイーツ」「海」などなど。私は大体モチーフやテーマからデザインの取っ掛かりを得て着想していく方、かつ、表紙である程度「この中に書かれているのはこのような物語です」ということを想像させたい方です。なので、一目で伝わる情報はわかりやすくしたい。その上で、例えば素材選びでシルエットにするのか写真にするのか手描きにするのか、色味はどうするのか、という選択は、「この物語から読者が得るイメージは何か」「私が得て欲しいものは何か」という基準で行います。この辺りの取捨選択は人により様々かと思いますが、私の場合自分の書く物語は王道を行くものが多いと思っているので、表紙が与える印象もかなりストレートでいいと思っています。よくイメージするのは映画のポスターですね。
また、併せて装丁の決め方ですが、大体は「この紙使ってみたい」「この加工やってみたい」「このセット使いたい」がスタートです。かつ、今年はかなり「これやったことないからやってみよう」の年でした。箔押しが好きだけれど箔押しすると印刷費も跳ね上がるし締切りも早まる、なら別のアプローチで何か捻ったことが出来ないか?と考えて疑似箔押しやメタリック印刷をしたり、本文カラーで刷れる印刷所なら何か面白いことがしたい→疑似小口染をしたり。フォロワーさんにも装丁が好きな方、いつもすごいアイデアの装丁の本を作られている方が多いので、そこからヒントを得たり真似させていただいたりもしています。ただ、作りたい本やその物語あってのことではあるので、デザインを考えていく上でやりたい加工を削いでいくこともあります。装丁とデザインは常にセットなので。
今年作った本を積んだら、厚さが76mmになってちょっと笑ってしまいました。文庫本が大好きなので、割と毎度厚くなりがちなのですが、今年は色々と極端でしたね。

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毎年割とデザインのブームのようなものがあり、去年までは白めかつシンプルな表紙が多かったこともあり、今年は色を結構使ったり、本全体を使うようなデザインにすることが多かったのですが、来年はどうなるでしょうか。
とりあえずまたいくつか「これやってみたいな」という装丁は浮かんでいるので、どれかは出来たらいいなとぼんやり思っています。また、B6サイズの本も好きなので、来年は文庫よりB6で作っているかもしれません(カバーがない方が加工の幅も広がる・印刷費も落とせるということもあります)。
流石に来年は9冊も作れないかな、と思ってはいるのですが、去年も8冊作って同じことを思っていたので自分のことは信用していません。
なお、紹介した装丁や2019年以前の本について、何か解説をしてほしい!というものがあればまたnoteで書かせていただこうかな、と思うので、コメント等お気軽にいただければと思います。

それでは最後になりましたが、皆様どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
来年は現地でのイベントに気兼ねなく参加出来るようになることを祈りつつ。

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