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ブブのながいはなし55

ブブは「ありがとう」と木の精に言いました。木の精はびっくりして考えるのをやめました。「歌を探しにいってくる」とブブは木の精に告げて歩き出します。あまりに突然の出来事で木の精はなんと言っていいかわかりませんでした。ただただ歩き出すブブを見つめます。そうして小さな声で「さようなら」とつぶやきました。一方のブブはなんだか急にやる気が出てしまって、歌を探せばいいんだと納得していました。目的がはっきりしたのです。別に歌を忘れてしまっても生きていくことはできますが、どうしても歌を思い出したくなったのです。目的があるとなんだか力が湧いてきます。途方に暮れていた頃が嘘のようでした。

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