【DDDDbox製品版リリース記念】現場の声を形に!営業担当が語る開発と顧客をつなぐ秘訣
こんにちは。AMDlabの加賀美です。2025年もどうぞよろしくお願いいたします!
昨年12月、無事正式リリースを迎えた建築設計支援サービスDDDDbox。設計者の業務効率化を支えるために開発したこのツールは現在、様々な企業様に向けて検証導入やトライアルの提案を行っている最中です。実際にユーザーの声を集め、その課題を深く理解し、プロダクトの進化のために反映していくことがこれからの重要なステップとなります。
今回のインタビューでは、お客様とDDDDbox、そして開発メンバーを繋ぐ「架け橋」として活躍する営業担当の新嶋さんに登場いただきました!現場のリアルな声を企画や開発にどう活かしているのか、そこにどんな工夫があるのか。プロダクトをより良いものにするために奮闘する、新嶋さんの想いやエピソードをたっぷりお届けします!
① 建築設計の現場経験をお持ちの新嶋さんが営業としてお客様と向き合う中で、「この経験があったから信頼してもらえた」と感じた場面や、その背景を教えてください。
この経験という特定の経験が信頼につながるというよりは、建築の世界に身を置いていた経験が、建築という仕事の大枠の雰囲気を共有でき、安心感や信頼につながるのかな、という印象です。自社のサービスを説明することより、ニーズや困りごとを引き出すための聞き役になれるかどうかが重要な場面は多く、信頼につながると感じます。聞き役になるには「共感」が必要ですが、自身の建築設計の経験は、同じ建設業界に携わる職業の方に心から「共感」できる重要な経験です。
DDDDboxは建築設計者の実務を支援するサービスですが、「建築設計者」と一言で言ってもその種類は様々です。業界、建物の用途や規模によって、業務内容や慣例も違います。設計者としてのひとつのキャリアがそのとき対面するお客様と合致していることはほとんどないので、全てを理解するのは難しいです。例えば私は意匠設計出身なので、専門的な構造や設備設計の話になるとついていけないことも多いです。ですが、建築の世界に身を置いたことがあれば、個々のお客様のことは分からなくても、大枠の雰囲気は共有することができるので、共感もしやすいと感じます。
ただ、どの会社にいたことがある、どの種類の設計をしていた、どの案件をやっていたかなど、自身の経験を話す機会があったときに、たまたまお客様の興味にクリーンヒットすることはあります。そんな時はさらに共感が強まるので、結果的に経験が信頼につながっているのかなと思います。
余談ですが、建設業の企業様への訪問で、担当者の方の一人に、建築設計の経験が全くない方にお会いしたことがあります。ですが、この方は建築業界、設計業務のことをとても勉強されていたようで、てっきり設計キャリアのある方だと思ってお話ししていたことがありました。私自身の話ではないですが、この時、「経験がなくても、共感し合えるレベルまで勉強で補えるものだな」と強く印象に残っていますし、実際に信頼につながる出来事だったので、経験は大事ですがそれだけではないと感じます。
②β版ユーザーとの対話を通じて、「こんな課題がある」と聞き、それが実際にDDDDboxの機能に反映された具体例があれば教えてください。また、その機能がどのようにお客様の業務効率化や課題解決に繋がると期待しているかも併せてお聞かせください。
これまでのβ版ユーザーとの対話を通じて、「プロジェクト管理がExcelベースで行われており、煩雑で属人化が進んでしまう」「項目のカスタマイズが現場ごとに異なるため、データの統一や管理が難しい」といった課題が明らかになりました。このフィードバックを受け、「建物カルテ」に組織カスタムフォームという新機能を追加しました。
この機能は、各組織が独自の業務フローや運用方法に合わせてカスタマイズした項目を作成し、それを組織全体で共有・統一して運用できる仕組みです。例えば、ある建設会社では、従来Excelで管理していた「現場特有のチェックリスト項目」や「承認プロセスのカスタムフィールド」を建物カルテ上で一元化し、組織全体での標準化を進めています。この結果、Excelで頻発していたバージョン管理のミスや手動入力の手間が削減され、データの一貫性を保つことが期待されています。さらに、この改善により煩雑だった情報の共有や検索がスムーズになり、プロジェクト全体の透明性が向上することにも期待しています。管理者はプロジェクトの最新情報をリアルタイムで把握できるようになり、意思決定の迅速化や業務効率化が実現されると考えています。今後は情報の検索性、可視化を改善する機能の実装も予定しており、より効率的に組織のプロジェクト情報を共有、活用できるをサービスを目指しています。今後も現場の声を積極的に取り入れ、業務効率化や課題解決を支援するプロダクトの進化に努めていきたいです。
建物カルテについて詳しく知りたい方は以下をご確認ください。
③これまでの営業活動の中で、「DDDDboxのこの機能が役立ちそう」「便利だと思った」といったお客様の声が印象に残ったエピソードがあれば教えてください。また、その際、新嶋さんがどのようにお客様の課題を理解し、提案に繋げられたのかも併せてお聞かせください。
営業活動の中で特に印象に残っているのは、「条例自動検索機能」に対するお客様からの反響です。建築設計において条例調査は非常に重要でありながら、膨大な情報を確認する必要があるため、設計者の方々にとって大きな負担となっていました。実際にお話を伺う中で、「条例の誤認や見落としが設計ミスやトラブルにつながるリスクがあるため、日々の業務で多大な時間を割いて調査している」という声を多くいただきました。
そこで提案したのが、エリアを選択するだけで関連する条例が表示される機能です。この機能により、お客様は必要な条例に絞って短時間で確認できるようになり、業務負担の軽減に繋がると考えています。
また、お客様からは「条例調査のチェックリストは自社で作っているが、更新できず使えなくなっている」という課題も多数いただきました。弊社のDDDDboxでは条例自動検索機能のデータベースを最新に保つため、定期的に更新する体制を整えています。データベースの定期更新により、更新手間を軽減し、チェック漏れのリスクを低減できると考えています。
この「条例自動検索機能」ですが、提案を進める中で「自動で適用条例を判定してくれる機能があれば、さらに便利になる」という要望を複数のお客様から伺っています。現在はその実現に向けた開発提案も進めています。
私自身もお客様との対話を通じて、設計現場における具体的な課題を深く理解し、その上で課題解決の提案を行うことを心掛けています。弊社はお客様の声を丁寧に拾い上げることで、DDDDboxをより実務に即したプロダクトとして進化させることを目指しています。
設計者負担が軽減され、より安全で効率的な設計実務が実現すれれば非常に嬉しいです。
④営業担当として、お客様の課題を経営陣、企画チームや開発チームにどのように共有し、プロダクトの改善につなげていますか?
お客様の状況をヒアリングする際には、どんなシーンで、誰が、 どのように困っているか、を気をつけて聞くようになりました。何が課題になっていて、どんな要望があるかを聞くと「〇〇ができるようになってほしい」「〇〇に困っている」という直球コメントはいただけますが、機能に落とし込んでいくにはその課題が起こるシーンや、誰が、どのように困っているかまで分からないと、作るべき機能のイメージが人によって全く変わってしまい、困る場合が多いためです。また当然ですが、優先度の温度感を同時に聞くことも大事です。個人レベルでの要望なのか、組織レベルでの要望なのか、ほしい機能ではあるが必須ではないなど、課題や要望のレベルも様々だからです。ただ、その場でお客様に的確に整理して答えていただくのも無理があるので、営業の感覚で温度感を感じることも必要です。
お客様から伺った情報をAMDlab内で開発チームに情報共有する際には、ただ要望機能として箇条書きにするだけだと、優劣もなく全てが同列になってしまいます。しかし優先度を設定して仕分けすると、個人の主観も入り、同レベルの優先度をさらに比較した際には優劣をつけれず、万能ではありません。スムーズな情報共有のために簡潔にして伝えることも大事ですが、人の生のコミュニケーションに出るニュアンスをテキストにして伝えるのはとても難しく、認識齟齬が起こる可能性も否めません。AMDlabでは主にチャットアプリ(Slack)を使ってオンラインでコミュニケーションをしていますが、チャットよりもオンラインミーティング、オンラインミーティングよりも出社した場で向かい合って話す方がスムーズに伝わる印象です。最近東京オフィスができたので、社内コミュニケーションの幅が広がり、状況報告がスムーズになったと感じています。
製品版のリリースに伴って顧客対応も増えているので、PdMチームとのデイリーMTGを設けています。日々の小さな営業報告も含め、互いに状況報告をこまめに行うことで、認識が近くなるメリットを感じています。
報告内容については、ただネガティブになってしまいそうな内容はあえて伏せることもありますし、内容によっては伝えるタイミングや状況を考えながら配慮することもあります。外部の声や状況は常に変わるので、最新情報を共有しつつ、全体のモチベーションに関わったり、社内メンバーを過度に振り回してしまいかねない内容はコントロールするように気をつけています。
営業同士でも担当する顧客セグメントや、動き方をある程度住み分けているので、営業同士での情報交換は常に行っています。その次に話すのはPdMチームですが、週に一度は開発メンバーへの直接の営業状況の報告と、顧客に関する質問になんでも答える会を設けているので、そこで顧客理解度を合わせていくことも今のAMDlabの規模ではうまく機能していて重要な情報共有の場となっています。開発メンバーは建築のドメイン知識がないメンバーが多いので、顧客の業界での立ち位置や、自分では当たり前になっていることも、注意して噛み砕いて説明することを心がけています。
⑤無事12月頭にDDDDboxは正式リリースを迎えました。新嶋さんご自身は、設計者の日常業務やプロジェクトの進行にどのような変化をもたらすと考えていますか?また、リリース後のユーザーとの対話を通じて、今後さらに実現したい機能や進化のアイデアがあればお聞かせください。
正式リリースとなりましたが、まだまだこれからお客様に価値提供ができるように充実させていくサービスなので、今まで以上にお客様の声を聞いていきたいです。DDDDboxの全体構想はまだ世の中にない新しいものなので、プロダクトアウトな考え方で発想していくことも大事だと思いますが、必要とされる機能はお客様の声にあるはずなので、聞き逃さず、社内へ伝えていきたいです。
ここまで読んでくださった皆様、そして新嶋さん、有難うございました!
現場の「こうだったらいいな」の声に耳を傾けながら進化を続けるDDDDbox。私たちは、設計業務に携わる方々の日々の仕事をもっと良くしたい、そして「建築をつくる人を、笑顔にする。」というミッションを実現したい、そんな思いでこのプロダクトの開発に取り組んでいます。建築設計者の皆様、現場の声を形にしたこのプロダクトを、ぜひ一度体感してみてください。
また、このプロダクトを支えるエンジニアにとっても、現場の課題解決に直接つながる開発は、やりがいと挑戦の場となるはずです。開発にご興味のあるエンジニアの皆様、実際にDDDDboxを開発しているエンジニアとざっくばらんに話せる「カジュアル面談」も実施しています。以下のページの採用種別欄で「カジュアル面談」を選択の上、お気軽にご連絡ください。
最後に、DDDDboxのこれからに、どうぞご期待ください!!!
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