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長崎・五島のねぶたを見にいく旅 2日目

長崎旅行2日目。
この日は昼まで長崎市内を観光してから福江島に渡り、福江みなとまつりのねぶたを見る。
前日は下記。

朝8時、ホテル近くの「HAYAMA COFFEE 長崎オランダ通り店」で朝食。
この時間から開いている店は少ないので少し混んでいた。

サバサンドとブレンドコーヒー

長崎の朝は早く、山手エリアにある大浦天主堂やグラバー園は朝8時台から開いている。
今日は昨日素通りした大浦天主堂を見学。

内部は撮影不可

色とりどりのステンドグラス越しに光が降り注ぐ聖堂の内部は美しく、時間帯のせいか人も全然いなくて余計に神秘的だった。
冷房が無い代わりにこれでもかという数の扇風機が懸命に風を送っていて、(私ひとりのために…)と謎に胸が熱くなったりもした。

外に出ると猫が転がっていた。

写真を撮っていると、現場が親に手を引かれている小さな女の子に見つかり「ねこちゃんがいる❣️撮影会してるね🥰ねこちゃんに名前つけてあげよう✨」という趣旨のことを言っているのが聞こえてきて(自分にはついぞ育たなかった感性だな…)と思った。

民家の間に神社

少し歩いて、どんどん坂という長い坂を見る。
最近汗をかいていないなという人は是非日中にここを一往復してみてほしい。

続いて「てんじんくん」を見るためにバスで長崎駅の北側にある天神町へ移動。
てんじんくんというのはゆるキャラとかではなく、長崎特有の地獄の階段が続く居住区に暮らす高齢者たちを支える運搬システムだ。
80m程の距離を電話ボックス大のリフトが行き来して、おばあちゃん達を大切に運んでいく。
速度は健常な人なら途中で飛び降りたくなるくらい遅い。

レトロ近未来感がたまらない

とはいえ、てんじんくんがカバーしきれない地帯にも平気で何軒もの家が佇んでいる。
民家の敷地に入らない範囲で一番上まで行ってみようかと思ったけれど、心が折れて引き返した。

帰りがけ、箱を二段重ねで抱えて勇ましい形相でここを登っていく佐川急便のお兄さんとすれ違い、(これで不在宅だったらこの荷物投げ捨てたくなるだろうな…)と思った。

再びバスで移動。
長崎市内では尋常ではない本数のバスが走っており、バス停によっては2〜3分感覚で3台くらいのバスが一気に停まったりするので混乱する。
混乱のあまり間違って見送ってもすぐにリカバリーできるという面もある。

一応めがね橋を見に行ったが、肝心の反射が確認できずハーフリムのフレームを見るような趣に。

有名な老舗の喫茶店「ツル茶ん」で昼食。
昨日に引き続きまたトルコライスを食べる。
なんでもない日ばんざいという感じだ。

食後には長崎特有のシャーベット状ミルクセーキもいただく。
トルコライスを爆食いする客向けに店側が気を遣ってハーフサイズも用意しているのに、ビジュアルを重視してフルサイズを注文。
量はかなり多く、下手したらレディーボーデンのでかいカップぐらいあったと思う。食べ終わる頃には身体の芯まで冷えたが美味しかった。

路面電車も走っている

再びバスで移動して出島へ。
ここは日蘭貿易時代の出島を再現した建物内に当時の交易品などの資料を詰め込んだ三次元教科書みたいな施設で、文字読みの趣味がある人はかなり時間が潰せそうだった。
しかし福江島への船の時間が近付いているため、駆け足で見学。

ホテルで荷物を受け取ってから、長崎港ターミナルへ移動。
全然違う名前のバス停が同じ場所に存在していて混乱したり、今日は交通規制で港には止まらないと言われて焦ったりしたが無事に到着。
14:50発のジェットフォイルに乗船する。

今回乗った船は座席の半分強ぐらいが埋まっており、おそらくほとんど地元の人々だった。
長崎・福江間の船の運賃はジェットフォイルが約9000円、フェリーだと約4000円で、お盆などのピーク時はこれより割高になる。
ジェットフォイルの運賃を新幹線にざっくり換算して考えると、長崎・福江間の移動は東京・新潟を行き来するような感覚に近いのかもしれない。

船は五島列島を遠目に望みながら、約1時間の航海を経て列島西端の福江島へ。
窓の外にはときどき海鳥の姿が見えた。

無事に福江港へ到着。
未踏の地に来てしまったぞ…という若干のドキドキ感を胸に私が港でモタモタしている間に、島民の皆様方はサッサと迎えの車に乗って消えていく。

海に沿って少し歩き、今日宿泊するホテル
「GOTO TSUBAKI HOTEL」へ。

この港が見えるテラス付きの部屋を見た瞬間アホほどテンションが上がって(住む…)と思った。
しかし今はくつろぐ間もなく、ホテルを出発。

港あたりからも徒歩で行ける武家屋敷通りにある「山本二三美術館」を見学。
山本二三氏は「もののけ姫」などのジブリ作品や「時をかける少女」などのアニメ映画の美術監督をしていた方で、制作時のこぼれ話などのキャプションもあって面白かった。

そろそろ福江みなとまつりのねぶたが通るコースに着いておきたい。
とりあえず人の流れがある方に向かったら完全に祭モードの商店街に行き着いたので安心した。
どのあたりでねぶたを待てば良いのかよく分かっていなかったが、ニコンのカメラを持って道路沿いで地蔵している人を見かけたので、その近辺で立っておくことにする。
カップ入りのりんご飴を食べている人がいたので、釣られて購入。

カットもしてくれた

しばらくしたら、この祭の先鋒を務めているらしいおばちゃん部隊の踊りが始まった。

だんだんと道沿いに立つ人、座る人が増えていき、ねぶたは完全に陽が落ちた19時頃に開始。
人生初の「らっせーら」を離島で聞くことになるとは一ヶ月前まで思いもしなかった。

時々列が止まって、沿道にいる子供たちにお菓子を配るターンなどが挟まれる。
突然どこからか弾丸のように飛んできた菓子が私の肩に命中し「敵襲!?」と思って見てみたら、獣の巨人みたいな肩の強さで菓子を投擲している女子中学生がいた。ちゃんとやれ。

祭りの中で一番盛り上がっていたのがトリを飾るこの福江中学校のねぶた。
学校名の前に「」を掲げており、イキってんなあと思っていたら、その後ろからヤンキーが100人ぐらいゾロゾロと押し寄せてきた

まさかの全校総男塾に圧倒されていたら、なぜか始まるソーラン節。離島では本当に独特な文化が育まれている。
※もちろん全校生徒ではなく、沿道から写真を撮りに駆けつけている同級生っぽい子達もいた。

ヤンキーが過ぎ去ったので、近くのローソンで晩御飯を買う。このローソンにはカラオケが併設されており、ローソンのレジがカラオケの受付も兼ねているという特殊な形態だった。
ホテルに戻ろうとしたら、まだ暗がりから「らっせーら」が聞こえてきたので、折角だから見納めに向かった。

街灯が最低限すぎて暗い

ホテルに戻ってコンビニ夕飯。
テラスに座って水を飲みながらしばらく夜の港を眺めてから就寝した。

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