第37回 書斎もらった♫ の巻
みちざねサン、パパから受験勉強用の書斎をもらいます。もの珍しさに塾の友だちがやって来て・・・
道真は「書斎記」というタイトルで、今でいうエッセイ風の文章を残しています。珍しいです。 今回のマンガはそれが元です 。
「書斎記」はふだんの堅苦しい漢詩と違い、気軽な文体で(っていっても漢文なので十分堅いですが)パパ是善にもらった書斎での出来事をナマナマしく記述しているのが興味深いです。
当時は文字を修正するとき、カッターのような刃物で文字を削っていました。 書斎に侵入するオジャマモノたちは、そのカッターで机を削ったり、道真さんの本にラクガキして汚したり、書き留めたカードを失くしてしまったり・・・と、やりたい放題だったみたいなことが書かれていますね。
途中から読んでくださったかたのために説明すると 道真パパはふだん大学教授(学長)ですが、自宅で国家試験用の塾もやっており、広い廊下で授業をしていたことから、その塾は通称「菅家廊下(かんけろうか)」と呼ばれました。 ものすごい合格率の塾だったそうです。
宮廷内の高級官僚の100人近くが菅家廊下の卒業生。 NO.1学閥です。 この塾で学べば官僚試験に合格する!というので「登龍門」ともいわれました。
邸宅の書斎を息子・道真に与えたのですが同じ敷地内に塾生が出入りしていたことから、書斎にも入りびたる邪魔者が存在しました。今回のマンガはその話でした。
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