誰かを勇気づける文章を目指して
先日、新しいメディア「ぶんしょう社」に、インタビュー記事を寄稿しました。
取材を受けてくださった藍田さん、記事を編集くださった5歳さん、コスモ・オナンさん。ありがとうございました。
今日は、こちらのインタビュー記事を書いたきっかけや思いを紹介したいと思います。
きっかけは、note
インタビュイーは、黒板マーケターの藍田留美子さん。藍田さんのことを書きたいと思ったのは、2021年の3月初旬でした。
藍田さんは、ライター師匠である中村洋太さんのかねてからのご友人です。その繋がりで、藍田さんがわたしのnoteに感想を寄せてくださいました。
わたしは「黒板マーケター」というお仕事に興味をもち、藍田さんとTwitter上でやりとりしたところ、トントン拍子で会うことに! 実際にお会いして話が盛り上がり、藍田さんのことを記事に書かせていただくことになりました。
このときの藍田さんは、とても喜んでくれたのと同時に、「わたしの仕事はアートじゃなくて、マーケティング。でも人になかなか伝わらないのよね……」と悩みを打ち明けてくれました。
たしかに、わたしもこの時点では、藍田さんの仕事を深く理解できていませんでした。でも、世の中に知られるべき人だという予感がありました。なにより素敵な方だったから、というのもあります。
そう思っていた矢先、出版社が運営しているメディアに企画書を持ち込む機会が訪れます。
「ここなら、藍田さんをたくさんの方に知っていただける!」
企画書を練り、編集者さんに提案。しかし、そのメディアの想定読者とは合わないとのことで、あえなくお蔵入りになってしまいました……。
ぶんしょう社で書く!
さて、どうしたものかと考え、掲載させてもらえるメディアを探していたところ、お世話になっていたライティング講座「ぶんしょう舎」の5歳さんが、ウェブメディア「ぶんしょう社」を立ち上げると発表。
「ここだ。藍田さんの記事は、ぶんしょう社で書く!」
そう決めたわたしは、もう一度藍田さんに会いに行きました。
この取材の日、藍田さんと私には「取材相手とインタビュアー」という関係以上のものがあったように思います。なんでしょう。一緒に仕事をするパートナーのような感覚がありました。
以前わたしが理解できなかったことを、今回は丁寧にじっくり質問していきました。
どうして藍田さんは、周りから「黒板アート」と呼ばれることを嫌がるのですか?
黒板にただ絵を描くこととは違うのですか?
「アートじゃなくて、マーケティング」という思いを、今までどのように伝えてきたのですか?
鎌倉の町を一緒に歩きながら、疑問を投げかけます。藍田さんはわたしの質問に対して、「こんな出来事があったの」「池田さん……作品じゃないのよぉ」と、ときに笑い、ときにたしなめながら話してくださいました。
「藍田さんの考えを知る」。その一点を目指し、藍田さんの表情や言葉を見つめました。
相手を安心させること
記事公開後、うれしいことがありました。藍田さんにnoteで紹介いただけたのです。
ライターさんに取材頂く機会は、今までにも少しメディアにご紹介いただく事があったので、初めてのことではありませんでしたが、これほどまでにリラックスし、安心して話せたのはあまりなかったかもしれません。
まず相手のかたを安心させる、というのは人間力です。
「インタビューライターと黒板マーケティング」
記事を読んだ方からは、こんなコメントをいただきました。
「こんな仕事があったなんて知らなかった! 読んで良かった」
「鎌倉歩いてると、留美子さんの黒板と出会います」
「どんな仕事にも当てはまることだなと思った」
この記事は読者にとって、「funny(面白い!)」ではなく、「interesting(ふぅむ、興味深い)」と感じていただけたような感触がありました。
わたしは、できれば「interesting」を追求していきたいです。
これからを生きる子どもたちが大人になったとき、ドキドキやワクワクでいっぱいの世界が広がってほしい。探究心が深まる世の中であってほしいです。
いつか彼らが、取材したインタビュイーを記事で見つけ、「この人みたいになりたい!」と、未来へと進む手段にしてくれたら……。そんなことを想像し、ひとつずつ書いています。誰かを勇気づける文章を目指して。
(記:池田アユリ)
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