マリンスノー -ヒュプノスの子供たちに寄せて-

あなたはマリンスノーがなにか知っているだろうか。

まあ、それはいいんだ。

要するに深居さんの音楽はそういうものなんだ。

知らなくても生活はできる。

でも、知っていると生活が豊かになる。ずっと深くまで潜っていける。

最初に聴いてから文字に起こすまでなんでこんなに時間を要したかって聴くまでの心のありように最近ならなかったんだ。

でも、いまふっとウォークマンに電源を入れて聴きはじめたらすっと耳に心に入り込んでくる。

彼がどれだけこの音源にかけているか、それは聴けばわかると思う。

一音一音が真に迫っている。

初めて深居さんの演目を観た時、不快感と快感の入り混じったなんともいえない感情になったのを思い出した。

それは深居優治という言葉でしか未だに形容できていない。

この音源はその深居さんの演目で得る感情を音源という限界の中に出来る限り詰め込んだ物だと思う。

言葉と向き合って、言葉で表せないものと向き合って、表現されるこの音楽と呼んでいいのかわからないなにか。

また、何度でもここに戻ってくる気がする。