犠牲と補正 『お守り』のもらえない日本で、
日野さんの舞台は今までも感情をぐらぐらと揺らし、深く人生について考えさせられるものだった。
最初は湯木慧さんというアーティストの作った曲が使われるからという理由だけで観に行ったに等しいのだが、彼の抉るような社会の描写に引き込まれていった。
今回、更に舞台へ僕自身を深く沈ませたのは、ALS嘱託殺人というショッキングな事件を、リアルタイムで知っていたことや心身の不自由さを抱えるひとの近くに僕がいることが理由なのだろう。
自死という選択が海の向こうで合法になったニュースも記憶