天藤 謙
「両手が血だらけ……。」 女は両手を静かに上げ、その手を見つめた。 女の手は、汚れ一つない。 その手を通して、何かを見つめているようだ。 中牧は、覆面パトカーのリアシートから助手席に向かって、身を乗り出し、話しかけた。 「青山さん、誰の血ですか?」 青山は、答えなかった。 両手を見つめ続けている。 「青山さん、聞こえてますか?」 中牧は、車内に響きわたる程の声で、呼びかけた。 「ええ」 「誰の血ですか?」 「よくわからないんです」 「犠牲者の血ですか?」 「違います。これは…
保険代理店をしていると、事故・補償見直し・新規加入など、色々な所からご連絡を頂きます。 先日、佐久市にある とある寺院さんから、夏祭りの保険を検討したいとのことで、ご連絡を頂き、ご訪問することに。 東京の事務所より、関越自動車道⇒上信越自動車道と車を走らせる。 ノンストップで行こうかと思ったけど、途中で眠気が。。。 佐久平PAに立ち寄って、お手洗いの後、コーヒーを買って、30分ほど仮眠。 少し早めに出発していて、よかった。 ちょっと、目をつぶっただけの感覚だったけど、だ